2023年12月10日 カペラS G3
優勝馬:テイエムトッキュウ
プロフィール
- 生年月日
- 2018年05月14日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:16戦6勝
- 総収得賞金
- 135,473,000円
- 馬主
- 竹園 正繼
- 生産者
- 高昭牧場 (荻伏)
- 調教師
- 木原 一良
- 騎手
- 津村 明秀
中央競馬で唯一のダートスプリント重賞「第16回カペラS(G3)」は12月10日、中山競馬場で行われ津村明秀騎手騎乗の2番人気テイエムトッキュウが抜群の好ダッシュから楽々ハナを切り、そのままマイペースに持ち込むと最後までしっかりとした脚取りで、3度目の重賞挑戦で初勝利を記録。通算成績を16戦6勝とした。勝ちタイムは1分9秒3(良)。
手綱を取った津村明秀騎手は23年のマーチS(G3)以来の重賞勝利で通算15勝目。管理する木原一良調教師(栗東)は23年セントウルS(G2)以来の重賞勝利で通算11勝目の重賞タイトルとなった。
テイエムトッキュウの生まれ故郷は昭和31年創業の(有)高昭牧場。1965年創業という同牧場は生産、育成、調教を行う総合牧場で、その歴史の中で2013年のオークス(G1)、秋華賞(G1)の2冠牝馬メイショウマンボや1981年のエリザベス女王杯優勝馬アグネステスコ、近年ではターコイズS(G3)2連覇のミスニューヨークなどを送り出している牧場だ。
レースを牧場テレビの前から応援していたという上山泰憲代表は「レースの前に調子は良いと聞いていましたが、重賞に出てくるような馬は調子が良い馬ばかり。ただ、人気にしていただいていましたので、悔いのない競馬をして欲しい」と願っていたそうだが、そう見守る生産者の思い通りの競馬となった。
「相手を見てもかなり速い馬、強い馬が揃っているという印象でしたので、最後まで安心はできませんでしたが、二の脚早くハナを切ることができましたし、道中も自分のペースで走れていると思いました。それでも、どこまで粘れるかなという思いで見ていましたが、4角をまわり直線に向いたときには勝利を意識できるような手応えを感じました。それにしても強かったですね」と白い歯を見せた。
母アグネスナチュラルはオークス馬アグネスレディーにさかのぼる名牝系で、曾祖母アグネスオーロラの1歳違いの半姉に桜花賞馬アグネスフローラがいる血統。一族にはアグネスタキオンやアグネスフライトがいる名門ファミリーだ。
「母馬は、サクラバクシンオーの産駒らしく芝1200mの特別戦を2勝したほどのスピード馬。期待を込めてロードカナロアを配合し、その期待通りの馬を産んでくれました。たまたま牧場に足を運んでくれた竹園オーナーに見ていただいたところ、気に入ってくださいました。木原調教師からも高い評価をいただいていましたので、その期待に応えることができてほっとしています。頑張ってくれた馬に感謝ですね」とほっとしたような笑顔を見せてくれ「これからはマークも厳しくなると思いますし、相手も強くなると思いますが。途中に長い休みがあって年齢の割にはまだ若さを残す馬。460kg台でデビューした馬が、500kgになって大きなタイトルを取ってくれたことも心強い材料かもしれません。相手があることですから、あまり強気なことは言えませんが、これからも頑張ってほしいです」とエールが贈られた。