重賞ウィナーレポート

2023年10月21日 富士S G2

2023年10月21日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ナミュール

プロフィール

生年月日
2019年03月02日 04歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:12戦4勝
総収得賞金
436,551,000円
ハービンジャー(GB)
母 (母父)
サンブルエミューズ  by  ダイワメジャー
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
高野 友和
騎手
J.モレイラ

 昨年のチューリップ賞(G2)以来、1年7か月ぶりの勝利を果たしたナミュール。 それは、この馬の関係者やクラブ法人の会員だけでなく、育成を手掛けてきたノーザンファーム空港の林寛明厩舎長にとっても、待ちに待った重賞タイトルとなった。

 「レース中の不利もあるなど、能力をフルに発揮できなかったレースも続いていただけに、その度に悔しい思いもしてきました」(林厩舎長)

 今年の安田記念(G1)の後、ノーザンファーム空港での調整となったナミュールは、久しぶりに林厩舎長の元へとやってくる。

 「レースを使ってきた疲れは無かったのですが、身体の張りの無い印象がありました。それだけに運動をさせながら、体重を増やしていく調整を行っていったのですが、こちらに来た時よりもかなりいい状態で送り出せたと思っていただけに、結果に繋がってくれたのは物凄く嬉しかったです」(林厩舎長)

 チューリップ賞(G2)優勝にも証明されているように、芝のマイル戦で安定した成績を残してきたナミュールだが、3歳時は芝2400mのオークス(G1)で3着。芝2000mの秋華賞(G1)では2着となり、芝2200mのエリザベス女王杯(G1)でも5着と、オールマイティな活躍を示してきた。

 それでも今年に入ってからの4戦は、全て芝マイル戦で戦っているように、マイラーとして確固たる実績を築きつつある。

 「こちらにいた頃は薄い印象もありましたが、母父のダイワメジャーの影響も出てきたのか、マイラーらしいがっしりとした馬体になってきました。乗っていても安定感が増していたほどです」(林厩舎長)

 この富士S(G2)ではこの日から短期免許での騎乗を行ったモレイラ騎手を鞍上に、一番人気の支持を集めると、馬群を割ってくる力強いレースで快勝。改めて8度目のG1挑戦に名乗りをあげた。

 「距離もこなしてくれる馬だと思いますが、それでもG1タイトルに最も近い条件は芝のマイルだと思っていました。レースレコードでの勝利は驚きましたが、それだけにG1を勝てる能力を備えていることを、改めて証明してくれたと思います」(林厩舎長)

 8度目のG1挑戦となるマイルChS(G1)だが、今のナミュールならば、これまでの鬱憤を晴らすかのような走りも十分に期待できそうだ。