重賞ウィナーレポート

2023年09月10日 京成杯オータムH G3

2023年09月10日 中山競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ソウルラッシュ

プロフィール

生年月日
2018年03月28日 05歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:16戦6勝
総収得賞金
352,368,000円
ルーラーシップ
母 (母父)
エターナルブーケ  by  マンハッタンカフェ
馬主
石川 達絵
生産者
下河辺牧場 (門別)
調教師
池江 泰寿
騎手
松山 弘平

 秋競馬の開幕を告げる「第68回京成杯オータムH(G3)」が9月10日、中山競馬場で行われ、松山弘平騎手騎乗の2番人気ソウルラッシュが粘るウイングレイテストをゴール前でクビ差交わして優勝。昨年のマイラーズカップ(G2)に続く重賞勝利で通算成績を16戦6勝2着1回3着1回とした。管理する池江泰寿調教師は、今年の鳴尾記念(G3)以来の重賞勝利で通算92勝目。松山弘平騎手は今年の中京記念(G3)以来の重賞勝利で通算39勝目。父ルーラーシップにとっては小倉記念(G3)に次ぐ重賞勝利で通算29勝目の重賞タイトルとなった。

 ソウルラッシュの生まれ故郷は日高町の下河辺牧場。1933年(昭和8年)創業という歴史ある牧場。現在では生産、中期、後期育成併せて約250haの土地を使い、1世代100頭弱の生産馬を鍛え上げている。昨年のJRA最優秀2歳牡馬ドルチェモアも、同牧場の生産馬だ。今年、生産馬の重賞勝利は3月のオーシャンS(G3) (ヴェントヴォーチェ)、6月のマーメイドS(G3) (ビッグリボン)に続いて3勝目となった。

 この日、下河辺行雄代表取締役社長は英国出張中。下河辺俊行同会長が競馬場へと出向いたそうだ。

 「安田記念(G1)以来のレースとなりましたが、パドックでも馬は大変良く見えたそうです。トップハンデ59kgを背負っていましたが、この秋はG1競走を目指そうという馬。最後はしっかりと勝ち切ってくれたことが嬉しい」と笑顔でレースを振り返り「表彰式では2着ウイングレイテストの岡田義広さんから祝意をいただき、清々しい気持ちになったそうです。それをとても喜んでいました」と表彰式でのエピソードを披露してくれた。

 牧場時代のソウルラッシュは、母エターナルブーケの初仔。「初仔ではありますが、骨量に恵まれた馬でした。叔父のヒラボクディープも、現4歳のディオ(父リオンディーズ)、2歳のアンバサダー(父マクフィ)も当歳時から見栄えのする馬体だったので、これらは祖母キャットアリからの特徴なのかもしれません」と言い「育成に入ってからも、いわゆる“健康優良児”。気性面もまったく問題なく、コンスタントに調教メニューを消化してくれました」と順調だった牧場時代の話をしてくれた。

 「無事であれば、昨年同様に11月のマイルチャンピオンS(G1)を目標にすると思いますし、その後は12月の香港国際競走も視野に入れているとも聞いています。いずれにしても決めるのはオーナー。生産牧場としてはとにかく無事を祈るばかりですが、どこのレースを目指すにしてもソウルラッシュらしい競馬を期待したいと思います」と締めくくってくれた。