重賞ウィナーレポート

2023年07月09日 プロキオンS G3

2023年07月09日 中京競馬場 曇 稍重 ダ 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ドンフランキー

プロフィール

生年月日
2019年02月15日 04歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:12戦6勝
総収得賞金
193,268,000円
ダイワメジャー
母 (母父)
ウィーミスフランキー(USA)  by  Sunriver(USA)
馬主
早野 誠
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
斉藤 崇史
騎手
池添 謙一

 プロキオンS(G3)出走時の馬体重はなんと594kg。その大柄な馬体から、まさに突進力といった逃げを打っていったドンフランキーは、後ろから迫ってきたリメイクの追撃をクビ差凌いで見事に優勝。この勝利によって、19年のマーチS(G3)を優勝した、サトノティターン(572㎏)が持っていた、JRA重賞競走の最高馬体重勝利を更新した。

 ドンフランキーは2019年のセレクトセール当歳セッションの取引馬となる。その時には7,344万円でオーナーである早野誠氏によって落札され、ノーザンファームでのイヤリングを経て、ノーザンファーム空港牧場で騎乗育成が行われることとなった。

 「こちらに来た頃から、同世代の中でも一際抜けて大きな馬でした。大きさの分緩みやすく、他の馬よりも飼い葉を食べる量も多かったので、しっかりと運動量も確保するなど、成長のバランスには常に気を使ってきました」(窪田調教主任)

 よく食べてよく運動した甲斐もあってか、目立ったトラブルも無く、順調に調教が進められたドンフランキーは、2歳6月のメイクデビュー阪神でデビュー。その年の暮れの2歳未勝利戦で初勝利をあげる。

 「育成時はここまで強くなるとは思っていませんでしたが、坂路の調教では今の走りにも繋がるようなロケットスタートを見せていました。他の馬と上がっていく際にも、いきなり2馬身差ほどは飛び出していたほどです」(窪田調教主任)

 デビュー戦は芝1400mであり、初勝利をあげてからも芝1600mのアーリントンC(G3)を使ったドンフランキーでもあるが、そのダッシュ力と持久力のある脚を最大限に発揮できるのはダート戦だった。

 「前に行って粘り切るようなレースが、脚質的にもあっていたのでしょうね。クラスが上がってからもいいレースをしていましたし、プロキオンS(G3)も十分にチャンスがあると思っていました」(窪田調教主任)

 このプロキオンS(G3)には、窪田主任の管轄する厩舎の育成馬であるジレトールも出走していた。ゲートが開くといつものようにドンフランキーが飛び出していき、ジレトールはその走りを見る形でレースを進めていくも、最後までスピードが落ちることなく、ゴール板を先頭で駆け抜けたのはドンフランキーだった。

 「行き切れたのも大きかったと思います。大型馬ではありますが、骨格自体も2歳の頃からしっかりとしましたし、脚元の不安も無かっただけに、このスケール感のままに、今後も活躍を続けてもらいたいです」(窪田調教主任)

 プロキオンS(G3)の後には重賞連勝をかけてクラスターC(Jpn3)に出走。その時はプロキオンS(G3)で2着に負かしたリメイクに差し切られての2着となるも、588kgの雄大な馬体は盛岡競馬場のパドックでもひときわ目を引いていた。

 「まだまだ活躍してくれる馬だと思いますし、重賞競走の最高馬体重勝利も、まだまだ更新してくれると思います」と窪田調教主任。次のこの取材では「馬体重600kg超えでの重賞勝利」との話も聞けるのかもしれない。

 「育成厩舎に来た頃から、馬体の大きさは目を引いていました。大型馬らしい緩さは感じられながらも、調教は順調に進められていただけでなく、当時から競馬のようなロケットスタートで坂路を駆け上がっていました。JRA重賞では最高馬体重での勝利となりましたが、まだまだしっかりしてくる馬だと思うので、重賞タイトルの馬体重記録を更新してもらいたいです」