重賞ウィナーレポート

2023年05月07日 NHKマイルC G1

2023年05月07日 東京競馬場 雨 稍重 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:シャンパンカラー

プロフィール

生年月日
2020年03月03日 03歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
165,487,000円
ドゥラメンテ
母 (母父)
メモリアルライフ(GB)  by  Reckless Abandon(GB)
馬主
青山 洋一
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
田中 剛
騎手
内田 博幸

 東京芝1600mではこのレースまで2戦2勝。雨が降りしきる中でもシャンパンカラーのコース適性の高さは失われることなく、ウンブライルといった後続勢の追い込みを振り切った。

 「シャンパンカラーの母馬のメモリアルライフは青山(洋一)オーナーが所有されていた馬となります。デビュー前に骨折をして、レースに使えなかったものの、そのまま繁殖牝馬となりました」と話すのは社台ファームの長浜卓也さん。シャンパンカラーの配合に関しても、青山オーナーがその都度頭を悩ませながら、渾身の配合馬を決めてくれたことも教えてくれる。

 メモリアルライフの2番仔として誕生したシャンパンカラーであるが、幼少期から体調の波が小さく、とても扱いやすい馬だったという。

 「常に放牧地をアクティブに動き回っていた姿が印象に残っています。騎乗調教を始めてからも前に出ようとする意欲が強く、その一方で相手を抜き去ると、勝手に走るのを止めようとするなど、精神面の幼さも併せ持ったタイプでした」(長浜さん)

 ただ、その後の騎乗調教で気性面の成長が見られていくと、操作性も改善されていき、心身ともにいいコンディションで入厩する運びとなった。

 「デビューからの2連勝は素質のなせる業でしょうか。敗れはしましたが、京成杯(G3)とニュージーランドT(G2)の経験を生かして、ビッグタイトルを掴んでくれました。これも学習能力のたまものだと思います」(長浜さん)

 レース後、長浜さんは青山オーナーと田中調教師、そして、鞍上を務めた内田騎手が、ターフの上で円陣を組んでいる姿を見て、感激したと話す。

 「青山オーナーとは私自身も長くお付き合いさせていただいております。我々のような牧場スタッフにも常に優しく、そして何かと気を遣ってくださっていました。牧場内にも青山オーナーのファンがとても多いだけに、今回のG1勝利は本当に盛り上がりました」(長浜さん)

 次走は安田記念(G1)に出走。古馬とは初めてのレースとなる。

 「安田記念(G1)に挑戦という、勇気あるチャレンジはいかにも青山オーナーらしいご決断だと思いました。メンバーも強化されますし、簡単なチャレンジではありませんが、良い勝負をしてほしいと願っています」(長浜さん)

 勝利の後、その馬名の通りに青山オーナーや関係者、そして社台ファームのスタッフたちは、シャンパンを片手に喜びを分かち合っているのかもしれない。