2023年04月08日 阪神牝馬S G2
優勝馬:サウンドビバーチェ
プロフィール
- 生年月日
- 2019年04月19日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:10戦3勝
- 総収得賞金
- 111,445,000円
- 父
- ドゥラメンテ
- 母 (母父)
- スクービドゥー(GER) by Johan Cruyff(GB)
- 馬主
- 増田 雄一
- 生産者
- 三嶋牧場 (浦河)
- 調教師
- 高柳 大輔
- 騎手
- 浜中 俊
4月8日、第66回サンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス(G2)は仁川名物、満開の桜のもと芝稍重1,600mで行われた。優勝は浦河町杵臼にある三嶋牧場の産駒サウンドビバーチェ。1960年創業の老舗牧場で、生産、中期育成、そして後期育成までを行っている総合牧場だ。3月の高松宮記念(G1)に続く重賞勝利に牧場は沸いている。
サウンドビバーチェは、昨年のオークス(G1)に出走したものの発走直前に他馬に蹴られて競走除外の憂き目にあった馬だ。その後、秋には秋華賞(G1)の前哨戦、中山競馬の紫苑ス テークス(G3)(2,000m)で2着に入賞。出走権を得た第27回秋華賞(G1)では7着だったとはいえ、優勝馬スタニングローズから、わずか3馬身差と健闘した。4歳になった今年2月、阪神競馬マイル戦のリステッド「洛陽ステークス」に出走。大幅に馬体重を増やしたことから2番人気に支持されるも最下位に敗れてしまっている。しかしこのひと叩きで馬が“ピリッ”としたようだ。
レースでは、逃げる石川裕紀人騎手のウインシャーロットを追い終始2番手につけ、直線でトップに躍り出ると、ゴール前はさらに二の脚を駆って力強く勝利した。6番人気であった。
三嶋牧場の三嶋健一郎さんは「レースは牧場で観ていました。昨年はせっかくオークス(G1)まで行ったのに、あんな残念なこと(競走除外)になってしまいました。もともとこの馬の能力は高いとわかっていましたので、今年2月の前走は大敗してしまいましたが、実はある程度期待はしていたのですよ」と会心の表情。さらに「サウンドビバーチェは牧場時代から気性の激しい馬でしたので、厩舎サイドもずいぶん気を使っていたと聞いています。馬の気性難が改善されれば本来の実力を発揮できることが証明されましたね。嬉しいです。高柳調教師はじめスタッフの皆さんのおかげと感謝しています」と続けた。
「母のスクービドゥーは2008年に自分が英国タタソールズ社のセールで購買してきました。もう10年以上も前になりますが、お腹のなかにはMontjeu(モンジュー)の仔が入っていたので、ずいぶん高かったです(笑)うちの牧場にとっては思い入れの強い繁殖の一頭ですね。父ドゥラメンテを選んだのも私自身です。個人的にドゥラメンテは高く評価しています。ですから今回、この馬の初めての重賞優勝は、嬉しさもひとしおです」
「次走は5月14日ヴィクトリアマイル(G1)だと聞いています。もちろん東京競馬場に行って応援します。しかしここには強いメンバーが集まってくるのでなかなか容易にはいかないと思いますが、サウンドビバーチェには悔いが残らないようなレースを期待したいと思っています。
阪神牝馬ステークス(G2)は、かつてトゥザヴィクトリー、ファインモーション、ヘヴンリーロマンスなど歴史的名牝が勝利した由緒あるマイル戦。実は三嶋牧場とこの阪神牝馬ステークス(G2)とは相性が良い。近年、牧場産駒は3勝している。2019年はミッキーチャームで優勝。昨年はメイショウミモザで勝利した。サウンドビバーチェの優勝は三嶋牧場産駒の連覇になる快挙であった。サウンドビバーチェの益々の活躍に期待したい。