2023年03月04日 オーシャンS G3
優勝馬:ヴェントヴォーチェ
プロフィール
- 生年月日
- 2017年04月20日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:14戦7勝
- 総収得賞金
- 187,577,000円
- 父
- タートルボウル(IRE)
- 母 (母父)
- ランウェイスナップ by Distant View(USA)
- 馬主
- エデンアソシエーション
- 生産者
- 下河辺牧場 (門別)
- 調教師
- 牧浦 充徳
- 騎手
- C.ルメール
優勝馬には高松宮記念(G1)の優先出走権が与えられるオーシャンS(G3)は3月4日、中山競馬場で行われ、C.ルメール騎手騎乗の2番人気ヴェントヴォーチェが、中団待機から外を回りながら手応え十分に進出。4角で先頭に並びかけると、最後の直線であっさりと抜け出して、昨年のキーンランドC(G3)に続いて重賞2勝目。通算成績を14戦7勝2着1回3着1回とした。
下河辺牧場生産馬の重賞勝利は昨年暮れの朝日杯フューチュリティS(G1)以来で、2023年初勝利。1966年創業で、これまで三冠牝馬スティルインラブや菊花賞馬キセキ、オークス(G1)優勝ダイワエルシエーロなどを送ってきた名門牧場に笑顔が広がった。
この日、競馬場でレースを観戦していたという下河辺行雄社長は「昨秋のスプリンターズS(G1)のあと、リフレッシュ放牧されていたそうですが、良い状態でトレセンに戻ってきたというように聞いていました。今回は休み明けではありますが、パドックでは落ち着いた中にもレースに向けての集中力を高めながら周回しているように思いました」と心強く思っていたそうだ。
そんな愛馬が、レースでは下河辺社長は舌を巻くほどの強さを見せた。「スタートも上手に出て、道中もストレスがかからないような思い通りのポジション。最後はこの馬らしい瞬発力を見せてくれました。飛びぬけて強い馬は別ですが、競馬で勝つときというのは条件が揃う時だと思うのですが、今回はそんな競馬だったと思います」と胸を撫でおろし、「無事であれば高松宮記念(G1)に向かうと思います。スプリンターズS(G1)の時はコンスタントに使っての挑戦でしたが、今回は休み明け2戦目というローテーションで挑めます。次はもっと強い馬たちと顔を合わせることになると思うのですが、この馬にも上積みはあると思いますので楽しみです」と白い歯を見せた。
そんなヴェントヴォーチェの牧場時代のことをうかがうと「やや遅生まれということも関係していたと思いますが、生まれたときはそれほど背が高い馬ではなかったです。その代わりということもないのですが筋肉量には恵まれた馬で、全体に丸みを帯びたような馬でした。父であるタートルボウルっぽい馬といえば、そうだったかもしれません」と印象を述べ「体に身が入ってきたのは、本格的な調教をスタートさせた1歳の秋頃だったと記憶しています。トレーニングを積むに従い、パワーアップしてきたような馬でした」と印象を話してくれた。
「結果から言えば、若い時に無理をさせなかったことが今につながっているのかもしれません。年齢の割にはキャリアの浅い馬ですから、まずは無事に。そして、これからもこの馬らしい競馬を期待したいと思います」と締めくくってくれた。