重賞ウィナーレポート

2023年01月22日 AJCC G2

2023年01月22日 中山競馬場 晴 良 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ノースブリッジ

プロフィール

生年月日
2018年01月24日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:12戦6勝
総収得賞金
173,916,000円
モーリス
母 (母父)
アメージングムーン  by  アドマイヤムーン
馬主
井山 登
生産者
村田牧場 (新冠)
調教師
奥村 武
騎手
岩田 康誠

 一線級の古馬が顔を揃えるアメリカジョッキークラブカップ(G2)は1月22日に中山競馬場で行われ、岩田康誠騎手騎乗の4番人気ノースブリッジが、好位のインコース待機から4角で先行馬に並びかけて一気に後続を突き放し、最後は差を詰められながらもそのまま押し切った。

 村田牧場は昭和5年創業。本場、分場を構えて、生産から中期育成までを行っている生産牧場だ。年間の生産頭数は20頭前後と、いわゆる大手牧場には及ばない生産頭数ながらもJRA賞最優秀短距離馬ローレルゲレイロや仏国のフォワ賞(G2)などに勝ち天皇賞(春)(G1)2着2回、有馬記念(G1)2着のディープボンド、クイーンS(G3)に勝ち、桜花賞(G1)2着、オークス(G1)2着のユキノビジンなどを送り出している牧場だ。とくに近年の活躍は目覚ましく、今回の勝利でJRA重賞競走は4年連続勝利となった。

 今回、牧場テレビでレースを見ていたという村田洋幸代表は「母のアメージングムーンがローレルゲレイロの半妹という血統で、牧場としても期待のファミリーです。その頃から気の強い面があったと聞いていますが、1歳時に北海道市場セレクションセールに選んでいただき、また市場でも高い評価をいただいたので、なんとかその期待に応えて欲しいと思っていました」と牧場時代を振りかえり「デビュー2戦目の葉牡丹賞で強い勝ち方をしてくれたときには、驚きと同時にほっとしたことを覚えています」と白い歯を見せた。

 今回のレースについては「スタートしてすぐ隣の馬とぶつかったように見えたので、馬がエキサイトしないか心配したのですがジョッキーが巧みに抑えてくれました。新聞などで報じられているように葉牡丹賞のあとは、ずっと厩舎で調整されていることが、今回のレース結果につながったと思いますので、オーナーはじめ調教師、厩舎スタッフの方々に深く感謝したいです」と頭を下げた。

 「次走は大阪杯(G1)と聞きました。ノースブリッジにとっては2度目のG1舞台です。モズベッロと2頭出しになると思いますが、生産馬が活躍してくれることは、生産者として何よりも嬉しいこと。とにかく無事が1番。勝って欲しいというのは言うまでもありませんが、それよりもこの馬らしい競馬で、悔いが残らないようなレース、次につながるようなレースをしてほしいと願っています。大事に使っていただいているので、年齢の割にはキャリアが少なくその分、まだ成長の余地も残していると思います。今回の勝利で、楽しみが広がりました」と口元を緩めた。

 春は生産者にとって出産、種付けで最も忙しい季節。「頑張ってくれている馬たちに負けないように自分たちも頑張ります」と張り切っている。