重賞ウィナーレポート

2023年01月22日 東海S G2

2023年01月22日 中京競馬場 晴 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:プロミストウォリア

プロフィール

生年月日
2017年03月26日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:7戦5勝
総収得賞金
145,332,000円
マジェスティックウォリアー(USA)
母 (母父)
プロミストスパーク  by  フジキセキ
馬主
有限会社シルク
生産者
坂東牧場 (平取)
調教師
野中 賢二
騎手
B.ムルザバエフ

 JRAで年間15競走が組まれているダート重賞において、唯一のG2格付けとなっている東海ステークス(G2)は1月22日、中京競馬場で行われドイツから短期免許で来日しているB.ムルザバエフ騎手騎乗の2番人気プロミストウォリアが逃げ切り勝ち。6歳馬の重賞初挑戦で初勝利を記録し、通算勝利を7戦5勝としている。

 プロミストウォリアの生まれ故郷は、平取町の坂東牧場。1950年(昭和25年)創業と、日高でも有数の歴史を持つ牧場だが、預託馬の育成分野を中心にその歴史を重ね、今もそのスタイルに大きな変わりはない。しかし、今から約20年ほど前から生産部門を拡充。決して多くはない生産頭数の中から2009年のキーンランドC(G3)や、同年の阪急杯(G3)に勝ち、スプリンターズS(G1)2着、高松宮記念(G1)2着のビービーガルダンや2007年毎日王冠(G2)を勝ったチョウサン、あるいは2009年鳴尾記念(G3)や10年中山金杯(G3)に勝利したアクシオンなどを送り出している。ダートグレード競走で活躍を続けるデルマルーヴルや、オジュウチョウサン(最優秀障害馬5回)も同牧場の生産馬だ。ちなみに、プロミストウォリアの同期生は34頭。その中には同じ東海S(G2)に出走していたマリオマッハーや、昨年の京都ハイジャンプ(JG2)2着ワーウルフなども同牧場の生産馬だ。

 荒木一仁マネージャーに話を聞いた。「格上げ初戦の重賞初挑戦で、どんな競馬をしてくれるのだろうかと楽しみにしていましたが、ハナに行っているとはいえ、無理をしているわけではなく、カラ馬の影響を受けることなく、強いライバルたちを相手に強い競馬をしてくれたと思います。この内容なら、まだまだ楽しめそうです」と声を弾ませた。そして、この勝利によって坂東牧場生産馬は、8年連続JRA重賞勝利。「オジュウチョウサンが長く頑張ってくれたから」と少し照れたような口調になったが「オジュウチョウサン引退のタイミングでプロミストウォリアが結果を残してくれたことは励みになります」と笑顔になった。

 そんなプロミストウォリアについて「母親のプロミストスパークにとっては18歳時の出産でしたが、生まれたときから骨量、筋肉量に恵まれ繁殖スタッフの中では評価が高かった馬です。ベテランの繁殖牝馬ですから、出産、そして子育ても問題なかったと報告を受けています」と牧場時代のことを教えてくれた。「骨折によりデビューが遅れ、その後もなかなか順調に使い込めなかった馬ですが、大きなタイトルを取ることができたのは、あきらめずにここまで辛抱してくださったオーナーサイド、そして野中賢二調教師など関係者の方々のおかげ。本当に感謝したいですし、学ぶこともたくさんありました」と言葉を続け「6歳とはいえ、まだ7戦のキャリア。伸びしろもあると思いますし、体質が強化されたことでまだまだ強くなってくれると思います。これからの活躍にも期待したい」とエールを送っている。