2022年12月24日 阪神C G2
優勝馬:ダイアトニック
プロフィール
- 生年月日
- 2015年05月12日 07歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:26戦10勝
- 総収得賞金
- 460,434,000円
- 父
- ロードカナロア
- 母 (母父)
- トゥハーモニー by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- 有限会社シルク
- 生産者
- 酒井牧場 (浦河)
- 調教師
- 安田 隆行
- 騎手
- 岩田 康誠
優勝馬には、サウジアラビアで行われる国際招待競走「1351ターフスプリント(G3)」への優先出走権が与えられる「第17回阪神カップ(G2)」は中団から少しずつポジションを挙げた岩田康誠騎手騎乗の1番人気ダイアトニックが最後の激しい追い比べを制して、引退レースを重賞勝利で飾った。通算成績は26戦10勝。岩田康誠騎手のJRA重賞勝利はダイアトニックによる10月のスワンS(G2)に続くもので2022年8勝目(通算108勝)。安田隆行調教師も同じく10月のスワンS(G2)以来の重賞勝利で2022年7勝目(通算56勝目)となった。
ダイアトニックの生まれ故郷は浦河町の酒井牧場。1940年開場で、少数精鋭を貫き年間の生産頭数は10頭前後ながらも1961年には日本ダービーをハクシヨウで、同年のオークスをチトセホープで制したほか、1987年の牝馬二冠馬マックスビューティや1993年のエリザベス女王杯(G1)に勝ち、のちにダートグレード競走で9勝をあげたホクトベガなどを送り出している。
同牧場の酒井一馬社長は開口一番に「このレースが最後と聞いていましたので、無事にレースを終えてくれたことが1番。途中、大きなけがをしたこともありますが、しっかりとケアをしてくれた関係者の方々のおかげだと思っています」と改めて感謝。そして「頑張って、すごいことをしてくれた馬にも感謝ですね」と言葉をつづけた。
レース当日は牧場テレビで応援していたという。「前走よりも位置取りが後ろになりましたが、馬のリズムで走ってくれているように見えました。手応えよくポジションをあげ、最後はきわどい勝負になりましたが、最後まで本当によく頑張ってくれたと思います。今回も、相手は強い馬ばかり。正直、リアルタイムで見たときは(勝ったのかどうかは)わからなかったのですが、スロー再生のVTRでは少しだけ出ているように見えました。嬉しかったです」と白い歯を見せた。
ラストランをこれ以上ないという形で飾ったダイアトニックの、牧場時代のことを改めてうかがうと「5月生まれではありましたが、バランスの良い馬で北海道のセレクションセールに選んでいただいた馬です。せり当日もたくさんの方に見ていただき、声をかけてもいただきました。せり当日、安田先生から『ロードカナロアに似ている』という言葉をいただいたのが、印象に残っています」と言い「私たちにとっては大切にしている血統ですから、こうして活躍馬を残してくれたことは嬉しいです」。
そして、オーナーサイドからは今回のレースを最後に引退。オーストラリアで種牡馬供用されることが発表された。
「最初に聞いたときは驚きましたが、オーストラリアの競馬はスピードが要求される競馬。日本で見せてくれたスピードを産駒に伝えてほしいですし、その中から活躍馬を出してくれることを期待したいです」と期待に胸を膨らませている。