重賞ウィナーレポート

2022年09月04日 新潟記念 G3

2022年09月04日 新潟競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:カラテ

プロフィール

生年月日
2016年05月27日 06歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:32戦7勝
総収得賞金
258,328,000円
トゥザグローリー
母 (母父)
レディーノパンチ  by  フレンチデピュティ(USA)
馬主
小田切 光
生産者
中地 康弘 (新冠)
調教師
辻野 泰之
騎手
菅原 明良

 サマー2000シリーズの最終戦「第58回新潟記念(G3)」は9月4日に新潟競馬場で行われ、10番人気で菅原明良騎手騎乗のカラテ(牡6歳、栗東・辻野泰之厩舎)がトップハンデ57.5kgをものともせずに、1分58秒9(良)で先頭ゴールイン。2021年東京新聞杯(G3)に続いて2つめの重賞タイトルを手中にした。通算成績は32戦7勝(重賞2勝)。今年2月に勇退した高橋祥泰調教師に代わって管理下においた辻野泰之調教師にとっては今年の京都牝馬S(G3)に続く重賞勝利で通算3勝目。手綱を取った菅原明良騎手にとっては今年のユニコーンS(G3)に続く重賞勝利で通算4勝目。

 カラテの生まれ故郷は新冠町の中地康弘牧場。昭和30年創業という長い歴史を持つ牧場で、年間の生産頭数は10頭弱。家族労働で丁寧な馬づくりを実践し、カラテほか2004年の新潟記念(G3)優勝スーパージーンや、2003年愛知杯(G3)優勝カゼニフカレテ。あるいは1990年中山牝馬S(G3)優勝ジムクインなどを送り出している。

 今回、牧場テレビでレースを観戦していたという同牧場の中地広大さんは「これまでも強い馬たちと一緒に走ることが多く、トップハンデは実力を認めていただいたと考えましたし、前走の安田記念(G1)との比較では0.5kg減。530kg台という大きな馬ですし、マイナスイメージはなかったですが、軽ハンデを味方にする馬がどんな競馬をするのだろうか」とレース前は思っていたそうだ。

 レース前半は馬群の中でじっと息を潜めたカラテは、コーナーワークを利して先頭集団に並びかけると残り350m付近で先頭に立ち、そのまま1度も先頭を譲ることなく押し切った。

 「菅原騎手らしい早めの仕掛けで、馬の持ち味を引き出してくれたと思います。先頭にたってからゴールまではテレビの画面に向かって一生懸命に応援しました。新潟競馬場の直線が長く感じました」とほっとしたような顔になった。

 牧場時代のことを尋ねると「配合を決めたのは、母親を所有する小田切オーナーです。牧場時代のカラテは馬格に恵まれた馬でしたが、穏やかで、扱いやすく、高い点数が与えられるような、そんな馬でした。牧場にいたのは1歳秋までで、育成牧場や厩舎の方々に強くしていただいたと思っています」と話し、「このあとは天皇賞(秋)(G1)へと挑むと聞いています。私たちのような牧場にとって生産馬がG1競走の舞台に立てるということは幸せなこと。この馬に携わったたくさんの方々のおかげです。謙虚に見守っていきたいと思います」と感謝の言葉を重ねている。