2022年06月12日 エプソムC G3
優勝馬:ノースブリッジ
プロフィール
- 生年月日
- 2018年01月24日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:9戦5勝
- 総収得賞金
- 244,756,000円
- 馬主
- 井山 登
- 生産者
- 村田牧場 (新冠)
- 調教師
- 奥村 武
- 騎手
- 岩田 康誠
春競馬を締めくくる「第39回エプソムカップ(G3)」が6月12日、東京競馬場で行われ、新冠町の(有)村田牧場生産で4番人気ノースブリッジが好位3番手から、最後の直線では馬場の良いところを選ぶように抜け出して先頭ゴールインを果たしている。優勝タイムは1分46秒7(重)。この勝利で通算成績を9戦5勝3着1回としている。
(有)村田牧場は昭和5年創業。現代表の洋幸氏の曽祖父にあたる村田岩太氏によってその歴史がスタートしている。
現在は、新冠町高江にある生産牧場の本場のほかに生産分場と1歳分場2か所、計4か所で、年間の生産頭数は約30頭。これまでにJRA賞最優秀短距離馬に輝いたローレルゲレイロや、国内外のG2を4勝ほか有馬記念(G1)2着、天皇賞・春(G1)2着2回のディープボンド、日経新春杯(G2)勝ちで大阪杯(G1)2着のモズベッロ、武蔵野S(G3)に勝ってかしわ記念(Jpn1)2着ソリストサンダーなどを送り出している。
本馬の母アメージングムーンは、牧場代表馬の1頭ローレルゲレイロの半妹。母は札幌競馬場の芝1200m戦をレコード勝ちしたスピード馬で、ファンタジーS(G3)3着馬。その初仔である半兄アメージングサンは2012年に母が樹立した札幌競馬場芝1200mのレコードを塗り替えた快速母子としても話題となった。
本馬の中期育成を担当した村田康彰専務は「ディープボンドも同じ牝系の出身で、ずっとさかのぼればクリヒデ(天皇賞・秋)クリペロ(天皇賞・春)などに遡りますが、祖母モガミヒメがホッカイドウ競馬からのデビューで、東京3歳優駿牝馬(当時の表記)の2着馬で、いわば地方競馬の血統で、重賞タイトルを持っていたわけでもありません。そういった中からこうした活躍馬が出てくれることは牧場としても感無量です」と述べ「牧場としても期待している血統です。セレクションセールに申し込んだところ合格をいただき、またセールでも高い評価をいただきました。こうして結果を出してくれたことでほっとしています」とほっとしたような表情で笑顔を広げた。
牧場時代のことを尋ねると「兄弟に共通していることなのですが、気性が強いということです。この馬もそうでした。ただ、強いなりに賢い部分も持ち合わせ、抑えるところは抑えが効いていました」と振り返ってくれた。実際、今回の競馬でも馬は行く気を見せていたがジョッキーの指示通りにギリギリのところで我慢していた。そのあたり「幸いなことに半兄アメージングサンも奥村武調教師の管理下にありますので、この馬の血統、内面的なことも理解いただいているのが心強いです」と信頼を寄せている。
まだ9戦目。秋の飛躍が期待されるところだが「ここで賞金を積み上げることができたのは大きいと思います。これからは、強い馬たちとの戦いとなりますが、選択肢が広がりましたし、楽しみが広がります。けがなどないよう、これからもこの馬らしい競馬を期待したいと思います」と応援メッセージが送られている。