重賞ウィナーレポート

2022年07月03日 CBC賞 G3

2022年07月03日 小倉競馬場 曇 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:テイエムスパーダ

プロフィール

生年月日
2019年04月25日 03歳
性別/毛色
牝/芦毛
戦績
国内:7戦4勝
総収得賞金
151,202,000円
レッドスパーダ
母 (母父)
トシザコジーン  by  アドマイヤコジーン
馬主
竹園 正繼
生産者
浦河小林牧場 (浦河)
調教師
五十嵐 忠男
騎手
今村 聖奈

 サマースプリントシリーズの第2戦、第58回CBC賞(G3)は7月3日に今年も小倉競馬場で行われ、今村聖奈騎手騎乗の2番人気テイエムスパーダが1分5秒8で逃げ切り勝ち。3度目重賞挑戦で初勝利を記録した。今村騎手は重賞初騎乗で初勝利。管理する五十嵐忠男調教師にとっては今年のマーメイドS(G3)に続く重賞勝利で通算16勝目。テイエムスパーダは、その父レッドスパーダの4世代産駒で、同馬産駒としてJRA重賞は延べ8回目の挑戦で初勝利となった。

 勝ったテイエムスパーダの生まれ故郷は、浦河町の浦河小林牧場。1961年創業という歴史ある牧場で過去には90年のJRA賞最優秀古牝馬パッシングショットや、02、03年の目黒記念(G2)2連覇のトシザブイ、12年プロキオンS(G3)に勝ったトシキャンディ、20年中京記念(G3)に勝ったメイケイダイハードなどを送り出してきた牧場だ。現在は、本場のほか中期育成牧場を有し年間15頭前後を生産している。

 この日、テレビを通して応援していたという同牧場の小林孝範代表は「前走の皆生特別で古馬相手に強い勝ち方をしてくれましたが、今回は一気に相手も強くなっていましたから、悔いがないようにゲートだけは上手に出てくれたら良いなと思って見ていました」とレース前は思っていたそうだ。

 そんな思いに応えるように互角のスタートから二の脚を利かせて先行争いを制したテイエムスパーダだが、テレビの実況アナウンサーが前半3ハロンを31秒台前半で通過したことを伝える。

 「無理して行っている感じには見えなかったですが、さすがに速いと思いましたので、最後まで息が保てるのかどうかハラハラドキドキでした」。しかし、その逃げ脚は直線に向いても衰えることはなく、さらに後続との差を広げて先頭ゴールイン。勝ち時計が小倉競馬場のレコードタイムを塗り替える結果となった。

 「自分の想像を超える強さでした。嬉しいのはもちろんですが、時計を見て驚きました。牧場時代はどちらかと言えば大人しい馬。その当時からバランス、形の良い馬でしたが、490キロ台でデビューするようなイメージはなかったです。上手に育ててくれたことに感謝したいと思います。」と牧場時代のことを話し「祖母のトシメロディー、母のトシザコジーンも当牧場の生産馬です。レッドスパーダは(浦河町イーストスタッドで繋養されていた)タイキシャトルの仔で現役時代から注目していた1頭です。テイエムスパーダの全姉にナーゲルリングという馬がいるのですが、その馬もスピードを武器に3勝を記録してくれています。相性も良いのかもしれませんね」と白い歯を見せた。

 「このあとも、この馬の個性にあったレースを選んでいただけると思いますが、とにかく無事に。そして長い競走生活を送ってほしいと思います」とエールを送っている。