重賞ウィナーレポート

2022年05月22日 オークス G1

2022年05月22日 東京競馬場 晴 良 芝 2400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:スターズオンアース

プロフィール

生年月日
2019年02月27日 03歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:7戦3勝
総収得賞金
840,981,000円
ドゥラメンテ
母 (母父)
サザンスターズ(GB)  by  Smart Strike(CAN)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
高柳 瑞樹
騎手
C.ルメール
  • 生産馬は昨年以上のハイペースで、中央重賞を勝利している
    生産馬は昨年以上のハイペースで、中央重賞を勝利している
  • セレクトセール2022当歳セッションに上場された、サザンスターズの22と、母のサザンスターズ
    セレクトセール2022当歳セッションに上場された、サザンスターズの22と、母のサザンスターズ

 重賞初勝利を桜花賞(G1)で果たすと、続くオークス(G1)も優勝し、史上16頭目の牝馬二冠馬となったスターズオンアース。叔母にあたるソウルスターリングは2017年のオークス馬で、祖母のスタセリタは仏オークス馬で、ヴェルメイユ賞(G1)を優勝。オークス(G1)が行われる東京競馬場芝2400mは、まさにスターズオンアースのためにあるような条件でもあった。

 「オークス(G1)は桜花賞(G1)で騎乗していただいた川田騎手の連続騎乗が叶わず、残念に思っていたところに、ルメール騎手に乗っていただけることになりました。ルメール騎手はソウルスターリングだけでなく、スタセリタにも騎乗経験がありましたし、この血統を良く知る鞍上に託せたのはラッキーであり、そして頼もしい思いもしました」と話すのは社台ファームの長浜卓也氏。まさにオークス(G1)制覇に向けての勝利の方程式ができあがったとも言えるが、それに加えて、桜花賞後(G1)のスターズオンアースは、オークス(G1)に向けて状態を上げていった。

 「山元トレーニングセンターのスタッフからも、ソウルスターリングに似てきたとの声が届いていました。いい状態でオークス(G1)に臨めるとおもっていましたが、桜花賞(G1)時と同じように、このオークス(G1)でもパドックで落ち着いていたので、不安なくレースを見ることができました」

 そのオークス(G1)はサウンドビバーチェの放馬により、出走が15分遅れるというアクシデントもあったが、大外枠でゲート入りが後になっていたスターズオンアースには、それほどの影響も無かったのかもしれない。

 スムーズなスタートを切り、縦長となったレースで中団に構えると、最後の直線ではメンバー中最速となる上がり33秒7の末脚を使い、2着のスタニングローズに1馬身1/4差を付けて勝利。改めてオークス(G1)適性の高さを示した形となった。

 「終いの脚も力強かったですね。感動しました。レース後、両前肢の骨片摘出手術を行いましたが、春先に頑張ってくれた分、いい夏休みだと思いますし、秋以降の活躍も楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです」と長浜氏。二冠馬の母となったサザンスターズだが、今年の春にミッキーアイルを父に持つ牡馬(サザンスターズの2022)を出産。今年のセレクトセールの当歳セッションに上場されると、1億5,400万円(税込み)という高い評価を受けている。

 そして今年はエピファネイアの産駒を受胎。そのエピファネイアの母として名を残しているシーザリオは、オークス(G1)と、アメリカンオークス(G1)の勝ち馬であり、来年誕生予定の産駒は牝馬ならオークス(G1)、そして牡馬ならダービー(G1)と言えるだけの血統背景を兼ね備えることにもなる。

 「競馬ファンの1人としても胸が熱くなる配合です。来年の出産が待ち遠しいです」と長浜氏。その前にスターズオンアースには、手術の影響などまるで無かったかのように、あっさりと牝馬三冠制覇を果たしているのかもしれない。