2022年05月14日 京王杯スプリングC G2
優勝馬:メイケイエール
プロフィール
- 生年月日
- 2018年02月23日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:11戦6勝
- 総収得賞金
- 330,060,000円
- 父
- ミッキーアイル
- 母 (母父)
- シロインジャー by ハービンジャー(GB)
- 馬主
- 名古屋競馬 (株)
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 武 英智
- 騎手
- 池添 謙一
2歳の小倉2歳S(G3)から、毎年のように重賞で勝利をあげてきたメイケイエール。この京王杯スプリングC(G2)で、重賞タイトルはついに5勝目となった。
「凄い馬だと思います。しかも池添騎手のコメントにもありましたが、今回は前走(高松宮記念(G1))より一ハロン距離が伸びたことで、ゆっくり走る時間が長くなった分、道中の折り合いも含めて難しいレースになるのではと思っていました。それだけにこの勝利は、非常に価値のあるレースだったと思います」と育成を手掛けたノーザンファーム早来の山根健太郎厩舎長も感慨深げに話す。
池添騎手とのコンビは、スプリンターズS(G1)以来これが4走目。その中で息があってきたことを、山根厩舎長は感じ取っていた。
「特にこの2走は距離が伸びても対応できるようにと、池添騎手が教えてくれていたと思いますし、今回も行きたがる素振りこそ見せていましたが、暴走するのではなく、どのぐらいで収まるのかなと思っていました」
外枠からの発走となったメイケイエールだが、前に壁が作れなかったこともあるのか行きたがる素振りを見せる。池添騎手が手綱を抑えようとすると、それに反抗するかのように首を大きく振るも、その後は指示を理解したかのように、先行勢を射程圏内に置きながら最後の直線を迎えていく。残り2ハロンでゴーサインが入ると、一気に進出を開始。馬場の中央から脚を伸ばしていき、残り1ハロン過ぎで先頭に躍り出ると、そのまま後続の追撃を振り切り、先頭でゴール板を駆け抜けた。
「あれだけ引っかかっていても、最後はしっかりと脚を使ってくれるだろうという安心感がありました。それでも最後の脚色を見ていると、改めて能力の高い馬だなと思わされました」と話す山根厩舎長。牧場時代だけでなく、厩舎でも普段はおとなしく、引っかかるように走ってしまうのも、一生懸命な性格があってのことらしいが、それだけに山根厩舎長はメイケイエールのことを、「不思議な馬ですね」と称する。
「最後の脚色を見ていても、道中で折り合いがついていたのなら、更にいい脚が使えるのではないかとも思ってしまいますし、一競馬ファンとしてもこんな馬は見たことが無いですね」
それだけにファンからの支持も多いメイケイエールであるが、この勝利で優先出走権を得た安田記念(G1)には向かわずに、今年の最大目標をスプリンターズS(G1)に定めることが発表された。
「これまでにもG1の前哨戦は勝っていますし、戦ってきたメンバーからしても、G1に足りうる馬だと思っています。しっかり秋に向けて疲れを取って、十分な体勢を整えてからスプリンターズS(G1)に向かってもらいたいです」と山根厩舎長。重賞6勝目は関係者が切望するG1タイトルとなって欲しい。