重賞ウィナーレポート

2022年05月08日 NHKマイルC G1

2022年05月08日 東京競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ダノンスコーピオン

プロフィール

生年月日
2019年02月22日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:6戦4勝
総収得賞金
231,905,000円
ロードカナロア
母 (母父)
レキシールー(CAN)  by  Sligo Bay(IRE)
馬主
(株) ダノックス
生産者
ケイアイファーム (三石)
調教師
安田 隆行
騎手
川田 将雅

 3歳マイル王を決める「第27回NHKマイルカップ(G1) 」が5月8日、約25,000人のファンが見守る中で、東京競馬場の芝1600mコースで行われ、新ひだか町のケイアイファーム生産で4番人気のダノンスコーピオンが、残り200m過ぎくらいから先頭に立ち、後続の追撃を封じ込めた。勝ちタイムは1分32秒3(良)。

 鞍上の川田将雅騎手にとっては今年5回目の重賞勝利で、G1優勝は桜花賞(G1)に次いで今年2勝目。管理する安田隆行調教師は、このレースの20分前に新潟競馬場で行われた新潟大賞典(G3)も優勝しており、1日2重賞制覇。生産したケイアイファームの重賞勝利は、ダノンスコーピオンによるアーリントンカップ(G3)に続いて今年2勝目となった。NHKマイルカップ(G1)に限れば、騎手、調教師、そして生産牧場にとって初めてのタイトルとなった。

 この日、東京競馬場で生産馬のタイトル獲得という嬉しい瞬間に立ち会うことができたケイアイファームの中村智幸ゼネラルマネージャーは「馬体重は、前走のアーリントンカップ(G3)から中2週でプラス2kgでしたが、久しぶりの1戦を使われて、今回は馬が締まったように見えました。安田厩舎の方々が、このレースにむけて、しっかりと馬を仕上げてくれたと思いました」とレース前のパドックで愛馬と対面したときの印象を言葉にしてくれた。

 その言葉どおり、決して有利とはいえない8枠18番からの発走ではあったが、スタートダッシュを決めると、中団外目の位置をしっかりと折り合って追走。最後も追い出しを待つような余裕を見せながら、ジョッキーからのゴーサインに素早く反応するとあっという間に抜け出した。

 「母のレキシールーはカナダの年度代表馬で、現役生活を終えた直後に米国の繁殖セールで買い求めました。フランケルを配合して日本へ連れて帰り、ロードカナロアを配合して生まれたのが本馬。生まれたときから毛色とか特徴も含めて母親に似て生まれてきてくれましたし、牧場でも期待の大きな馬でしたので、こうして早い時期から大きなタイトルを取ってくれたことは、本当に嬉しいです」と白い歯を見せている。

 「新馬戦のときも、萩Sのときも、そして前走も最後は届いてくれるのか、とドキドキさせてくれる馬ですが、今回は逆の意味でドキドキしました。ただ、どんな展開になってもしっかりと勝ち切ってくれるレースセンスの良さみたいなものが、この馬の良いところだと思います。レースのあとは北海道に戻ってきましたが、まだまだ成長の余地を残していると思っています。しっかりと準備して元気に送り出したい。秋には、またひとつ成長したダノンスコーピオンをお見せしたい」と張り切っている。