重賞ウィナーレポート

2022年04月16日 アーリントンC G3

2022年04月16日 阪神競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ダノンスコーピオン

プロフィール

生年月日
2019年02月22日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
240,805,000円
ロードカナロア
母 (母父)
レキシールー(CAN)  by  Sligo Bay(IRE)
馬主
(株) ダノックス
生産者
ケイアイファーム (三石)
調教師
安田 隆行
騎手
川田 将雅

 上位3着までにNHKマイルC(G1)の優先出走権が付与されるアーリントンC(G3)は、中団を手応え良く進んだ1番人気ダノンスコーピオンが、大きなフットワークで最後の直線で先に抜け出した2着馬をゴール寸前きっちりと差し切って優勝。3度目の重賞挑戦で初勝利。通算成績を5戦3勝としている。

 ダノンスコーピオンの生まれ故郷は、1987年に新ひだか町で創業したケイアイファーム。血統、とくに繁殖牝馬を大事にしながら、生産から育成、調教を一貫して手掛ける総合牧場だ。年間の生産頭数は4‐50頭前後と他のランキング上位常連牧場と比較すると決して多くはないが、少数精鋭を貫き、そうした中から年度代表馬ロードカナロアはじめ最優秀2歳牡馬ダノンプレミアムや香港スプリント(G1)、高松宮記念(G1)優勝ダノンスマッシュなどの活躍馬をコンスタントに送り出している。

 「今回も最後の直線では見ている方をハラハラさせてくれましたが、これまで同様にゴールではしっかりと結果を出してくれました」と笑顔を広げたのは同牧場で辣腕を振るう中村智幸ゼネラルマネージャー。「1番人気に支持いただいた多くの方々に応えられて嬉しいです」と言葉を続けた。

 父はケイアイファーム生産のロードカナロアで、母レシキールーは牝馬ながらにカナダの年度代表馬。カナディアンダービーに相当するクイーンズプレートに勝利したほか、3歳牝馬限定G1競走のウッドバインオークスとワンダーホエアSにも勝った名牝だ。

 「レキシールーは、2016年の米国キーンランド社ノベンバーセールで運よく購入することができたのですが、実は、この馬はその前年のセールにもエントリーしているのです。結果的に現役続行が決まって15年セールは欠場だったのですが、ずっと気になっている存在でした」と購入の経緯を話してくれた。

 落札後、欧州へ渡りフランケルを配合。受胎が確認されたのちに日本へ導入し、生まれたのが1歳違いの半姉ダノンバジリア。本馬は、母にとっての第2仔となる。

 「2年越しで手に入れた繁殖牝馬の仔ですから思い入れも多くあると思いますが、生まれたときから高い評価を与えていた馬です。性格も素直で人の手を煩わせることはありませんでしたし、6月の阪神開催でデビューできたように、本格的なトレーニングを開始したあとも順調そのものでした」と述べ「重賞競走を勝たせていただきましたが、まだまだ成長途上の馬だと思っています。どこまで強くなってくれるか楽しみにしています」と期待に胸を膨らませている。