2022年02月27日 阪急杯 G3
優勝馬:ダイアトニック
プロフィール
- 生年月日
- 2015年05月12日 07歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:21戦8勝
- 総収得賞金
- 460,434,000円
- 父
- ロードカナロア
- 母 (母父)
- トゥハーモニー by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- 有限会社シルク
- 生産者
- 酒井牧場 (浦河)
- 調教師
- 安田 隆行
- 騎手
- 岩田 康誠
優勝馬には高松宮記念(G1)の優先出走権が付与させる第66回阪急杯(G3)が、2月27日に阪神競馬場で行われ、浦河町の酒井牧場生産でセレクションセール取引馬ダイアトニックが1番人気に応えて優勝した。この勝利で芝1400mは8戦6勝2着2回。通算成績を21戦8勝(重賞3勝)としている。
2月の生産地は出産、そして種付けシーズン。加えて北海道全域に新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための「まん延防止等重点措置」が発令中。そのような状況の中で牧場からの応援を決めた酒井牧場の酒井一馬代表は、少しだけ複雑な思いでレースの発送時刻を待っていたという。
「前走の京都金杯(G3)がこれまであまり実績がなかった距離にも関わらず、見せ場を作ってくれましたし、テレビの画面に映るパドック映像からも調子は良さそうに感じました」と膨らむ期待の一方で「一昨年のスプリンターズS(G1)のあと骨折(右第1趾節種子骨々折)が判明し、1年近く休まざるを得なかった馬です。復帰後、思うような結果を出せない時期もありましたし、大きなけがをしたことや、年齢的なことを考えると以前のようなパフォーマンスを期待するのはかわいそうかもしれない」という思いが交差し、半信半疑だったそうだ。
しかし、ダイアトニックは、そんな生産者の不安を微塵も感じさせない内容で、最後の直線は狭いところを割って抜け出した。「この勝利はしっかりと立て直してくれたノーザンファーム、安田厩舎、そして馬を勝利に導いてくれた岩田騎手のおかげと感謝しています」と笑顔を広げた。
そして、今回の結果を踏まえ、陣営からは高松宮記念(G1)への挑戦が発表された。「昨年は(骨折のために)参加できませんでしたが、一昨年は悔しい競馬でしたので、もう1度このレースにチャレンジできることをうれしく思います」と喜びを表現してくれた。思い返せば、一昨年の高松宮記念(G1)はダイアトニックにとっては初の1200m戦だったが、好位で流れに乗り、最後のゴール前で抜け出そうというところで外から寄られて3着。1位入線の加害馬が降着となるほどの不利を受けたレースだったが、それでも1位入線馬と同タイムでゴールを通過している。
「ルールの中で行われていることですし、あれが競馬ですから結果云々については何も言うことはありませんが、生産者としては生産馬を大きな舞台へもう1度送り出していただいた関係者の方々には本当に頭が下がる思いです」と言葉を続け「相手は強くなりますが、この馬に期待してくださっているたくさんの方々のためにも、この馬らしい競馬をして欲しいと思っています」とレースを心待ちにしている。