2022年02月06日 東京新聞杯 G3
優勝馬:イルーシヴパンサー
プロフィール
- 生年月日
- 2018年02月15日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:9戦5勝
- 総収得賞金
- 158,598,000円
- 馬主
- 草間 庸文
- 生産者
- 追分ファーム (安平)
- 調教師
- 久保田 貴士
- 騎手
- 田辺 裕信
「育成時は馬体のサイズも小さく、どちらかというと頼りない馬でした」と追分ファームリリーバレーの平沼敏幸厩舎長が語るイルーシヴパンサーであるが、昨年6月の3歳1勝クラスから破竹の4連勝で、ついにはこの東京新聞杯(G3)で重賞初制覇。デビュー戦は456㎏だった馬体重も、東京新聞杯(G3)ではその時より20kg増の476kgとなっていた。
「馬体は大きくありませんでしたが、背中のいい馬で、スピード感のある走りを見せていました。気性も前向きで、長い距離を押さえて走るよりも、速い流れとなるマイル戦が向いているのではとの印象も持っていました」と話す平沼厩舎長。その眼力の確かさは、東京新聞杯(G3)を含めてマイルで4勝をあげたイルシーヴパンサーの活躍によって証明されたが、それでも2歳メイクデビューの勝利から、2勝目までは5戦を要することにもなった。
2勝目をあげた3歳1勝クラスのあと、イルーシヴパンサーは追分ファームリリーバレーへと戻ってきている。そこから3連勝を遂げての重賞勝ちともなったわけだが、平沼厩舎長は馬体の変化にも証明された成長力を感じ取っていた。
「送り出した頃よりも馬体が大きくなっていましたし、牧場での調整期間でそこに幅も出てきました。走りを見ても改めてマイル志向が強くなったとの印象を受けましたが、この動きならば、厩舎に戻ってからもすぐに結果を出せるとも思っていました」(平沼厩舎長)
その期待通りに鷹巣山特別、そしてノベンバーSも勝利。東京新聞杯(G3)は4番人気の支持ではあったものの、後方一気の末脚を使って、見事に初重賞制覇を果たす。
「最後の直線に入った時は届かないのではとも思いました。それだけにあの末脚には驚かされましたし、改めて成長力の高さを感じ取りました」(平沼厩舎長)
次走は安田記念(G1)への出走を予定。東京芝マイルはこれで3戦3勝。そして東京芝コースでも5戦4勝、2着1回というコース巧者だけに、安田記念(G1)でも注目を集める存在となりそうだ。
「脚質的にも東京コースが合っているのでしょうし、G1でメンバーこそ強くなりますが、頑張ってもらいたいです」とエールを送った平沼厩舎長。安田記念(G1)までの4か月は、イルーシヴパンサーの末脚を更に磨くには、十分過ぎるほどの時間となりそうだ。