2022年01月30日 シルクロードS G3
優勝馬:メイケイエール
プロフィール
- 生年月日
- 2018年02月23日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:9戦5勝
- 総収得賞金
- 330,060,000円
- 父
- ミッキーアイル
- 母 (母父)
- シロインジャー by ハービンジャー(GB)
- 馬主
- 名古屋競馬 (株)
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 武 英智
- 騎手
- 池添 謙一
3歳春のチューリップ賞(G2)まで5戦4勝をあげ、その時点で重賞は3勝。メイケイエールはこの世代屈指のスピードを武器に、桜花賞(G1)でも3番人気となっていた。
だが、そのスピード能力の高さと、走りたいという気持ちが上手くかみ合わずに、桜花賞(G1)では18着に敗退。その後のレースでも力を出し切れぬまま敗退を繰り返していった。
しかし、陣営はメイケイエールの「走りたい」という気持ちを潰えさせなかった。管理をする武英智厩舎では、パシファイアーや折り返し手綱といった馬具を用いて我慢を教え込んだ。調整先となったノーザンファームしがらきでも、気性を重んじた管理を行っていった。それが、このシルクロードS(G3)で実を結んだ。
「ゴールの瞬間は驚きと感動でした。こんな走りができるのかと思っていましたが、それも武先生や厩舎の皆さん、そしてノーザンファームしがらきスタッフが、メイケイエールに対して行ってきたことであり、そして、スプリンターズS(G1)に続いて騎乗をしてくれた、池添騎手の、まさにここ一番と言えるような見事な騎乗あっての勝利だと思います」と育成を行ってきたノーザンファーム早来の山根健太郎厩舎長の声も、こころなしか弾んでいるように聞こえる。
ゲートが開くとスタートダッシュを決めたメイケイエールであるが、その後、行きたがるようなそぶりは見せながらも、池添騎手が手綱を押さえると、前に馬を置く形でレースを進めていく。
「ゲートを出て、あの位置で折り合いを付けながらレースを進めていくのが初めてだったので、そこで我慢してくれるのかという思いと、それでいながら、勝負どころでは反応できるのかとも思っていました」
池添騎手がレース後に、「行きたがっていたが、我慢をしてくれていた」と話したように、最後の直線まで前の馬を壁にしていくと、残り2ハロンを過ぎて馬群がばらけたのを見計らって、一気にスパート。ラスト1ハロンで先頭に躍り出ると、そのまま力強く押し切ってみせた。
「この馬に関わってきた皆さんの苦労や努力など、全てが実ったような思いがしました。2歳から毎年のように重賞を勝ってくれていますが、それだけの能力を持った馬でも、いい状態で競馬場へと送り出していくのは、とても凄いことだと思います。その意味でも人馬全てに感謝したいです」
次走は同じ条件で行われる高松宮記念(G1)への出走を表明。心身ともに充実期を迎えた感もある今のメイケイエールなら、G1馬となって、なんら不思議ではない。
「高松宮記念(G1)でも、この競馬ができればとの思いはあります。これまでの実績的にも勝てるだけの能力はあると思いますし、路線をここに絞ってきたことに、メイケイエール自身も応えてくれている気がします」
メイケイエールにとっては3度目の正直ならぬ、4度目のG1挑戦となる高松宮記念(G1)。最後の直線まで我慢が出来た先には、関係者だけでなく、ファンも待ち望んだG1タイトルが待っている。