重賞ウィナーレポート

2022年01月15日 愛知杯 G3

2022年01月15日 中京競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ルビーカサブランカ

プロフィール

生年月日
2017年04月17日 05歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:20戦5勝
総収得賞金
180,222,000円
馬主
金子真人ホールディングス (株)
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
須貝 尚介
騎手
武 豊
  • 毎週のように重賞馬が誕生している
    毎週のように重賞馬が誕生している
  • 出産を待つ繁殖牝馬たち
    出産を待つ繁殖牝馬たち

 この取材を通して、牝馬の育成を行ってきたホースマンに話を聞くと、「自分が携わった牝馬が繁殖牝馬となり、その仔をまた、自分の厩舎で管理できるのが喜びです」との話をよく聞く。愛知杯(G3)を制したルビーカサブランカの母であるムードインディゴもまた、ノーザンファーム空港の中川晃征厩舎長の元で管理されてきた馬だった。

 「母も育成時から期待をかけていましたし、その期待通りの活躍(府中牝馬S(G3))を見せてくれました。その母はダンスインザダーク産駒らしいしなやかさがありましたが、娘となるルビーカサブランカは、キングカメハメハ産駒特有と言えるいい堅さもあり、速いところにいった際のフットワークの良さにも、目を見張るところがありました」

 ただ、育成時は良化途上と言えるように、緩さが抜けきっておらず、年齢を重ねながら良化していくイメージを持っていたとも、中川厩舎長は話してくれる。

 「毎年、夏には牧場で調整をさせてもらっていましたが、戻ってくる度に成長の跡が感じられました。また、多くのレース経験をさせてくれるほどにしっかりとさせてくれた、須貝先生や厩舎の方にも感謝するだけです」

 肉体面がしっかりとしてきた一方で、育成時から大人びていた気性面は変わることなく、牧場での調整もいつも優等生ぶりを発揮していた。それは安定したレースぶりにも証明されていたが、デビューから20戦目、初めての重賞挑戦となった愛知杯(G3)で、ついに母仔での重賞ウイナーとなった。

 「52キロとハンデにも恵まれましたし、ここでの重賞制覇はびっくりしましたが、最近のレース内容からしても、オープン入りは間違いないと思っていました。それだけに今後は牝馬重賞戦線を沸かすような活躍も期待できると思います」

 そして現在、中川厩舎長の元にはルビーカサブランカの半妹となるムードインディゴの2020(牝、父モーリス)も管理されている。この馬もいい感触を感じているとのことで、デビューの暁には母、そして姉に続く重賞制覇も期待したくなってくる。

 「この重賞勝利で、また母のブラックタイプも良くなったのも嬉しいです」と話す中川厩舎長。今後もルビーカサブランカ、そして育成中の妹にも活躍をしてもらって、更にこの牝系のブラックタイプを強化してもらおう。