2022年01月09日 シンザン記念 G3
優勝馬:マテンロウオリオン
プロフィール
- 生年月日
- 2019年02月20日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦2勝
- 総収得賞金
- 147,028,000円
- 馬主
- 寺田 千代乃
- 生産者
- ムラカミファーム (新冠)
- 調教師
- 昆 貢
- 騎手
- 横山 典弘
過去の優勝馬にはジェンティルドンナやミッキーアイル、アーモンドアイにピクシーナイトらが名を連ね、出世レースとして名高い「第56回シンザン記念(G3)」は1月9日に中京競馬場で行われ、好位を進んだ新冠町ムラカミファーム生産マテンロウオリオンが最後の直線でインから抜け出し後続の追い上げをクビ差退けて1分34秒1(良)で優勝。通算成績を3戦2勝としている。
ムラカミファームは昭和35年に、現在代表を務める村上博之氏の父親である村上訥夫氏によって牧場の歴史がスタートしている。15ヘクタールの土地に繁殖牝馬は10頭。「馬の生産は、土地やエサなど手を抜けるところはないが、基本は血統だと思っている」という考えのもと、強い馬づくりに励んでいる。
マテンロウオリオンの母パルテノンは、父がキングカメハメハで、母はオークス馬のレディパステルという血統。「中央競馬でデビューして、園田1勝という成績だったが、とにかく血統が素晴らしく、当時6歳という年齢も魅力でした。こんな血統の馬は、どこかに目をつぶらなければ、こんな血統は手に入れることはできない」と「ギリギリの予算内で」(株)ジェイエス繁殖馬セールで購入した。その時に受胎していた種牡馬がダイワメジャー。のちのマテンロウオリオンだった。
今回、レースは牧場テレビの前で応援していたそうだ。「出走すると聞いたときはデビューしてから中1週、中1週のローテーションでしたので、コンディションを心配しましたが、追いきりも良さそうでしたので期待してみていました。スタートもよく、すぐに良いポジションをキープできましたし、最後の直線でうまく前が空いてくれました。最後は追い上げられましたが、抜け出したときは勝利を確信していました。意外に冷静でした」と笑った。
そんなマテンロウオリオンの牧場時代は「生まれたときから自分なりに評価の高い1頭でした。ウチにいたのは離乳するまでで、そのあとは中期育成(辻牧場)、そして後期育成(ファンタストクラブ)牧場にお世話になりました。今のこの馬があるのは、昆厩舎の方々はじめ、これまで関わったすべての方々のおかげです」と、感謝の言葉を続けた。
「生産馬の重賞勝利は2003年七夕賞(G3)(ミデオンビット)以来で、もしG1競走に出走となれば12年エリザベス女王杯(G1)(マイネオーチャード=4着)以来のこと。簡単ではないとわかっているだけに嬉しい。この1勝で賞金を積み上げることができましたし、使い詰めで来ているので一息入れることになると思いますが、また元気に走る姿を見たいです。生産者としては、とにかく無事にレースを迎えてくれることが1番です」と期待に胸を膨らませている。