2021年12月05日 チャンピオンズC G1
優勝馬:テーオーケインズ
プロフィール
- 生年月日
- 2017年04月27日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:15戦8勝
- 総収得賞金
- 549,684,000円
- 母 (母父)
- マキシムカフェ by マンハッタンカフェ
- 馬主
- 小笹 公也
- 生産者
- ヤナガワ牧場 (門別)
- 調教師
- 高柳 大輔
- 騎手
- 松山 弘平
2007年。次代を担う日高の若手生産者が集まって1頭の種牡馬をアメリカから導入した。その馬の名はシニスターミニスター。いうまでもなく、第22回チャンピオンズカップ(G1)を勝ったテーオーケインズの父だ。そのシニスターミニスター購入を決めたその若手生産者グループの中に、まだ30代半ばのヤナガワ牧場の梁川正普さん(現代表)もいた。
「中心は静内地区の方たちで、私もアメリカまで同行させてもらったのですが、あの時に関わらせてもらって、みんなで選んだ馬の仔でG1競走を勝てるとは夢のようです」と声を弾ませた。
この日、テーオーケインズを生産したヤナガワ牧場の梁川社長は中京競馬場にいた。「このレースには生産馬が3頭出走していました。自分たち規模の牧場にとってはG1レースというのは出走させることが夢のレースです。登録段階から驚きましたし、3頭が同じパドックを周回している姿を見たときは感無量でした、ましてテーオーケインズとサンライズホープは同世代です。同じ放牧地で育った2頭が同じG1競走のゲートに入るというのは感慨深いものがありました」。
パドックで見た愛馬は「さすがG1というだけあってどの馬も素晴らしい馬ばかりでしたが、テーオーケインズもギリギリの状態に仕上げられたように見えました。あとはスタートさえ上手に出てくれれば、恥ずかしい競馬はしないだろうなという思いもありました」と笑った。
そんな生産者の期待を良い意味で裏切るような快勝劇。桜花賞馬ソダシが快調に逃げるペースを手応え十分に追走すると、最後の直線では僚馬サンライズホープのインに潜り込んで残り200m地点で先頭へ立ったあと、あとは独走状態。あっという間に6馬身の差をつけた。
「いつもは生産馬が早めに抜け出すと、後ろから追い込んでくる馬を探すのですが、この勝ち方には驚きました」と白い歯を見せた。
牧場時代のテーオーケインズは、評価の高い1頭だったという。「シニスターミニスターの仔ですからダート適性は高いと思っていましたが、筋肉量の多いダート馬というよりも、やや薄手で脚長の、軽いつくりの馬でした。馬っぷりがよく、あか抜けた馬でした」と振り返った。
「大きなタイトルを取らせてもらったので、このあとは無事に競走生活を全うしてもらうことが1番。まだ4歳馬なので、その中で、また良いレースをしてくれたら最高です。自分たちは馬あっての仕事なので、馬に感謝です。従業員の方たちは本当によく頑張ってくれていますが、何か特別なことをやっているつもりはありません。これからも丁寧な馬づくりで、牧場を支えていただいているオーナーの方々に満足いただけるような馬づくりに励みたい」と話している。