重賞ウィナーレポート

2021年11月27日 R-NIKKEI杯京都2歳S G3

2021年11月27日 阪神競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ジャスティンロック

プロフィール

生年月日
2019年03月24日 02歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:3戦2勝
総収得賞金
49,357,000円
リオンディーズ
母 (母父)
フラワーロック  by  アッミラーレ
馬主
三木 正浩
生産者
酒井牧場 (浦河)
調教師
吉岡 辰弥
騎手
松山 弘平

 ホープフルS(G1)の創設によって2014年から重賞競走に格上げされたラジオNIKKEI杯京都2歳S(G3)は京都競馬場改修工事のため、昨年に引き続き阪神競馬場で行われ、浦河町の酒井牧場生産ジャスティンロックがメンバー最速の上りタイムを繰り出して2分3秒3の勝ちタイムで優勝。前走の未勝利戦に続く連勝で、通算成績を3戦2勝とした。

 酒井牧場は1940年創業という老舗牧場。長い歴史の中でハクショウ(日本ダービー)、チトセホープ(オークス)ほかマックスビューティ(桜花賞(G1)、オークス(G1))ホクトベガ(エリザベス女王杯(G1))などを送り出してきたほか、近年でもココロノアイ(チューリップ賞(G3)など重賞2勝)ダイアトニック(スワンS(G2)など重賞2勝)など活躍馬が絶えない牧場だ。

 レース当日は、牧場事務所から声援を送っていたという酒井一馬代表に話を伺った。「このレースはジャスティンロックも含め、出走馬10頭すべてが前走の1着馬というメンバー構成でした。その中には新馬戦でこの馬を負かしている馬もいましたし、強い内容で新馬戦を勝ち上がった馬もたくさんいました。そんな馬たちを相手に胸を借りるようなつもりでした」とレースの前は思っていたそうだ。

 そんな期待と不安が入り混じった生産者の気持ちを吹き飛ばすような快走劇。スタートから前走同様に行き足がつかずに後方からの競馬となったが、スローペースの流れを後方待機。阪神競馬場の内回り3コーナー過ぎから進出を開始し、4コーナーでは前を射程圏内にとらえると、最後の直線では3頭横並びの追い比べを制して先頭でゴールへと飛び込んだ。

 「未勝利戦を勝ち上がったときと同じような競馬になりましたが、馬を理解し、ペースを的確に判断してくれた松山騎手のおかげだと思います」と感謝の言葉を述べた。

 同馬はセレクションセール取引馬。母系をたどれば酒井牧場が輸入したシャークスキンを祖としてホクトベガを輩出したタケノファルコン系。「タケノファルコン系でウチに残っているのは、ジャスティンロックの母フラワーロックだけなのです。(酒井牧場生産の)アッミラーレ産駒という意味でもこの血を残したいと思っていますし、こうして活躍馬が出てきてくれたことは本当に嬉しいです」と白い歯を見せ「生まれたときからバランスの良い馬でした。セレクションセールに合格させていただき、セール当日もたくさんの方に見ていただいた馬です。オーナーの期待に応える走りを見せてくれて、本当に良かったです」とほっとしたような表情となった。

 「この勝利で賞金的にはクラシックレースの出走権利を取ることができましたので、このあとは大きな目標に向かってレースを選べる立場になったと思います。生産者として願うことは、とにかく無事にレースを迎えられるようにということです。息長く、オーナーに喜んでもらえるような走りをして欲しいと思います」と期待の言葉を続けた。