重賞ウィナーレポート

2021年10月16日 アイルランドT府中牝馬S G2

2021年10月16日 東京競馬場 曇 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:シャドウディーヴァ

プロフィール

生年月日
2016年02月29日 05歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:23戦3勝
総収得賞金
195,020,000円
ハーツクライ
母 (母父)
ダイヤモンドディーバ(GB)  by  Dansili(GB)
馬主
(株) スリーエイチレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
斎藤 誠
騎手
福永 祐一
  • 育成馬にはメジャーエンブレムもいる
    育成馬にはメジャーエンブレムもいる
  • 白毛の姿もある放牧地
    白毛の姿もある放牧地

 重賞初挑戦となった3歳のフラワーC(G3)から、実に18度目の挑戦での重賞初制覇。2017年のセレクトセール1歳セッションで7,776万円(税込み)という高い評価をあたえられたシャドウディーヴァは、この府中牝馬S(G2)の優勝で、獲得賞金2億円に手が届くところまで来た。

 「せりでの高い評価を物語るように馬格があり、乗り味も良かったのですが、育成時は背腰の弱さが抜けきらず、常にケアをしながら調教を進めてきました」とはノーザンファーム空港の東谷智司厩舎長。人柄も良く、この取材だけでなく、いつも笑顔で接してくれる東谷厩舎長であるが、その東谷厩舎長をして、「とてもいいオーナーですし、そして、昔から繋がりの深い厩舎です」と話すのが、オーナーの(株)スリーエイチレーシング、そして管理をする斎藤誠調教師だった。

 「オーナー、そして先生の期待に応えるためにも、いい結果を出したいと思ってきました。必ず良くなると信じてきましたが、背腰の弱さは、入厩してからも迷惑をかけてきたと思いますし、昨年のクイーンS(G3)の後にこちらで調整してきた時も、常にケアは欠かせませんでした」(東谷厩舎長)

 管理には常に気を使ってきたシャドウディーヴァであるが、東谷厩舎長にとっては状態を常に把握するにあたり、心強いスタッフがいた。ノーザンファームしがらきの川北恭司氏。川北氏と東谷厩舎長は、入社年度が一緒であり、シャドウディーヴァの状態に関しても、常に連絡を取り合う間柄だった。

 「川北君からも今回はいい感じで来ていると聞いていました。調教も常に乗っていてくれたそうですし、あまりにも状態が良すぎて、予定よりも1週早く入厩できたほどでした」(東谷厩舎長)

 斎藤調教師からも、順調に調教ができているとの話が入っていたというが、それは、この府中牝馬S(G2)でも遺憾なく発揮された。得意としていた東京コースであるが、最後の直線で外に進路を取ると、そこから長い直線を使って加速を開始。先に抜け出していたアンドラステをクビ差交わして勝利をおさめた。

 これでエリザベス女王杯(G1)の権利を掴んだが、オーナーの意向もあって、次走は得意とする左回りで行われるジャパンC(G1)への出走を表明。ここでG1 6度目の挑戦を目指すことになった。

 「オーナーや先生とも重賞制覇の喜びを分かち合えて嬉しいです。重賞とは言えどもG3ではなく、その上をいくG2制覇となっただけに、その勢いのままG1でも頑張ってもらいたいです」と東谷厩舎長。ジャパンC(G1)では川北氏も含めて、より多くの人たちと喜びを分かち合えるような結果を期待したい。