2021年08月29日 ビューチフルドリーマーC(GDJ)
優勝馬:ラインカリーナ
プロフィール
- 生年月日
- 2016年03月30日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/栗毛
- 戦績
- 国内:22戦4勝
- 総収得賞金
- 86,543,000円
- 父
- パイロ(USA)
- 母 (母父)
- フェールクークー by アラムシャー(IRE)
- 馬主
- 大澤 繁昌
- 生産者
- 日進牧場 (浦河)
- 調教師
- 小澤 宏次(浦 和)
- 騎手
- 山本 聡哉
『グランダム・ジャパン2021』古馬シーズンの第6戦「ビューチフルドリーマーカップ(盛岡)」は、浦和からの遠征馬ラインカリーナが1番人気に応えて逃げ切り勝ち。同じく南関東から遠征してきたアブソルートクイン(船橋)にピッタリとマークされながらの逃げとなったが、1度も先頭を譲ることなく颯爽とゴール板を駆け抜けた。
ラインカリーナの生まれ故郷は、浦河町の日進牧場。1985年のクラシック二冠馬ミホシンザンや、1999年の高松宮記念馬マサラッキなどを生産した名門牧場で、現在は20頭前後の繁殖牝馬とその仔たちを繁殖場で管理。同じ浦河町にトレーニング場も構え、生産から育成までを一貫して行っている総合牧場だ。
「この牝系は、3代前のブリズントゥアウィンからずっと見てきました。1994年に米国から輸入してきた繁殖牝馬だったのですが、気が強くてとても扱いづらかったのを覚えています。うちの牧場に来た時、お腹の中にウッドマンの仔が宿っていて、翌春に初めて取り上げた仔がラインカリーナの祖母ウッディークーでした」と四半世紀も前のことを思い出してくれたのは、日進牧場の繁殖場長を務める安住昌治さん。約35年前から同牧場に勤務し、その歴史をつぶさに見てきたと言う。
「祖母のウッディークーは気が小さく、放牧地でポツンと1頭でいることの多い馬でした。母のフェールクークーにもそれは遺伝していて、ちょっとしたことにも敏感に反応する怖がりなところがあります。ラインカリーナは父がパイロなのでさすがに気の強い部分もありましたが、性格は素直で我々の手を煩わせるようなことはありませんでした。この牝系の特徴は、首の力が強いことでしょうか。集牧の時なども我々をグイグイと引っ張る力強さを感じます」と、代々の牝系を振り返ってくれた。
ラインカリーナは2歳6月にJRAでデビューし、その新馬戦を6馬身差圧勝。そして3歳春に関東オークス(Jpn2)をまんまと逃げ切って重賞初勝利。その後もブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)3着、クイーン賞(Jpn3)3着と古馬相手のダートグレードでも健闘を見せていたものの、勝利には届かない期間が長くつづいた。そして昨年末、さらなる活躍の場を求めて南関東競馬へ移籍。5歳となった今年はグランダム・ジャパンシリーズに照準を絞り、兵庫サマークイーン賞(園田)へ遠征して2着。そして今回、盛岡への遠征で関東オークス(Jpn2)以来2年ぶりとなる勝利の美酒を味わった。
ラインカリーナの母フェールクークーは今春、父シニスターミニスターの牡馬を出産。昨年生まれた現1歳の牡馬(父マジェスティックウォリアー)は、先日のサマーセールで1925万円(税込)の高評価を受けた。そして現在、お腹には父コパノリッキーの仔が宿っていて、来年4月26日が出産予定日だそうだ。「うちの牧場は1頭の繁殖牝馬に同じ種牡馬を交配しないケースが多く、フェールクークーもこれまでに産んだ仔はすべて別の父親です。ラインカリーナが活躍しているのでもう1度パイロを種付けすれば…と思わないでもないですが、同じ配合でも走るとは限りませんからね。1歳も当歳も、どんな競走馬に育っていってくれるか楽しみです」と夢を膨らませる。
「うちの牧場では毎年14~15頭の仔が生まれてくるのですが、ラインカリーナと同じ2016年に生まれた世代の馬たちは特に優秀で、ホープフルサインが4勝を挙げて中央オープンで活躍中ですし、マーニは先日の京都ハイジャンプ(J・G2)を三津谷隼人騎手の引退レースで制して話題となりました。ラインカリーナは南関東へ移籍しましたが、新天地でまだまだ頑張ってほしいと思います」とエールを送る安住さん。
ラインカリーナは現在、グランダム・ジャパン古馬シーズンでポイント上位につけており、次走に出走を予定しているレディスプレリュード(Jpn2)の結果次第では12代目となる古馬チャンピオンにも手が届きそうだ。2年ぶりに勝利の味を思い出したダートグレードホルダーの底力に期待しよう。