重賞ウィナーレポート

2021年09月26日 オールカマー G2

2021年09月26日 中山競馬場 曇 良 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ウインマリリン

プロフィール

生年月日
2017年05月23日 04歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:11戦5勝
総収得賞金
351,901,000円
スクリーンヒーロー
母 (母父)
コスモチェーロ(AUS)  by  Fusaichi Pegasus(USA)
馬主
(株) ウイン
生産者
コスモヴューファーム (新冠)
調教師
手塚 貴久
騎手
横山 武史

 優勝馬に天皇賞(秋)(G1)への優先出走権が与えられる第67回産経賞オールカマー(G2)が9月26日、中山競馬場芝2200mで行われ、2番人気の新冠町コスモヴューファーム生産のウインマリリンがゴール前で狭いところを割るようにして抜け出して優勝。3歳春のフローラS(G2)、春の日経賞(G2)に続いての重賞3勝目を記録。通算成績を11戦5勝としている。

 レース前に発表された馬体重はプラス14kg。その前の天皇賞(春)(G1)がプラス6kgだったから春の日経賞(G2)と比較すれば20kg増という馬体重になっていた。

 しかし、株式会社ウインの岡田義広代表は「天皇賞(春)(G1)のあとは牧場に戻してリフレッシュさせていましたが、その時はもっと体重があったくらいで、今回の数字も太目残りということではなく、むしろこの馬の骨格からすれば、理想とする体重に近づいてきているという印象を受けました」と信頼を寄せていた。

 1枠1番から好スタートを切ったウインマリリンは、そのまま好位に収まり、良い手応えのまま経済コースを回ってくるようなレースとなったが、抜け出そうというタイミングで進路がなくなり、ゴール前でやむなく外へ持ち出される格好となった。しかし、そこからが強かった。坂をあがって2着ウインキートスに1馬身半差でゴールへと飛び込んだ。

 岡田さんは「ゴール前はヒヤリとしましたが、本当によく頑張ってくれました。強かったと思います」と勝負強さを身に着けた愛馬を称えた。

 「天皇賞(春)(G1)のあと宝塚記念(G1)という選択肢もあったのですが、宝塚記念(G1)を使うとエリザベス女王杯(G1)までの時間が短くなる」という理由で夏は早めに牧場へ戻してリフレッシュ。秋は、このレースからエリザベス女王杯(G1)というローテーションを選んだ。

 「コスモヴューファーム生産馬はウインブライトで海外G1競走は勝たせてもらっていますが、国内G1競走はウインファビラスの阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)2着、そしてウインマリリンのオークス(G1)2着が最高着順です。国内G1競走を勝つということは、甘いものではないということはよく分かっているつもりですが、どうしても勝ちたい」と馬のケアに全力を注いだ。

 「デビューから、長い距離のレースを選んで使ってきているように、牧場時代から、とにかく心肺機能が高い馬でした。そして、これはウインの会員の方々にはお話させてもらったエピソードなのですが」と前置きしたうえで「1歳時の昼夜放牧をしているときに広く、起伏のある放牧地を駆けまわってもまったく息が上がらないのがウインマリリンでした。そのときから、この馬は将来、すごい馬になるかもしれない」と牧場時代の話もしてくれた。

 そのエリザベス女王杯(G1)は僚馬ウインキートスとの2頭で挑むことになった。「何が起こるのかわからないのが競馬。2頭とも、力を余すことなく全力を出し切れるような競馬をしてほしい」とエールを送っている。