2021年06月20日 マーメイドS G3
優勝馬:シャムロックヒル
プロフィール
- 生年月日
- 2017年04月23日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/芦毛
- 戦績
- 国内:15戦4勝
- 総収得賞金
- 62,571,000円
- 父
- キズナ
- 母 (母父)
- ララア(USA) by Tapit(USA)
- 馬主
- (有) 社台レースホース
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 佐々木 晶三
- 騎手
- 藤懸 貴志
このマーメイドS(G3)では10番人気の低評価をあざ笑うかのように、見事な逃げ切りを果たしたシャムロックヒル。50kgの軽ハンデ、この勝利が重賞初制覇となった藤懸騎手の好騎乗こそあったとはいえども、重賞常連馬たちを向こうに回し勝利を果たしたのは、人馬共にキャリアを重ねながら力を付けてきた証明と言える。
生産牧場である社台ファームの正岡稔牝馬調教主任にとっても、嬉しい初重賞勝利となった。「馴致開始直後の秋に左後肢腱鞘炎を発症し、出資会員の皆様には不安な思いをさせてしまいました。ただ、その後の回復は順調で、1歳の12月から坂路入りを開始したのですが、我の強さが強烈で、気にくわないことがあると、立つわ飛ぶわで大騒ぎをして危ないシーンが何度もありました」とおてんばぶりを振り返る。ただ、そこまで大暴れをしても目立った怪我をすることはなく、かなり要領のいいタイプなのでは?とも思ったことがあったという。
2歳の7月にデビューと、順調に調教も進んだ感はあったが、3歳7月の未勝利戦で勝ち上がるまでには10戦を要した。しかし、連闘で1勝クラスのレースに臨むと、そこでは見事な逃げ切り勝ち。このローテーションを決めたのは、管理をする佐々木調教師だった。
「当初はレース後に放牧する予定でしたが、勝ったレースが少頭数(8頭立て)だったので、出走させることに決めたそうです。見事な采配だったと思いますし、ここで勝ち鞍を積み重ねられたことが、この重賞制覇にも繋がっています」
昨年の12月には2勝クラスも勝利し、前走の寿S(3勝クラス)では14着に敗れていたものの、それでも積極果敢に重賞へと挑戦した陣営の意欲が勝利へと繋がった。
「展開的にも恵まれた印象はありますが、それでも本馬の譲らない気性を分かった上で、藤懸騎手が最高のエスコートをしてくれました。これまでのレースを見ても左回りは力を発揮できないようなので、今後は右回りを中心にレースを使っていくとのことです」と正岡調教主任。その次走だが右回りかつ、昨年、1週間で2勝をあげた北の地で行われるクイーンS(G3)に決まった。別定戦となる今回は55kgでの出走となるが、積極果敢なレースを見せていくようだと、人馬共に2つ目の重賞タイトルが巡ってくるのかもしれない。