2021年06月13日 函館スプリントS G3
優勝馬:ビアンフェ
プロフィール
- 生年月日
- 2017年04月29日 04歳
- 性別/毛色
- せん/鹿毛
- 戦績
- 国内:11戦4勝
- 総収得賞金
- 159,652,000円
- 馬主
- 前田 幸貴
- 生産者
- 株式会社 ノースヒルズ (新冠)
- 調教師
- 中竹 和也
- 騎手
- 藤岡 佑介
2009年以来となる札幌開催の「第28回函館スプリントS(G3)」が6月13日に同競馬場で行われ、藤岡佑介騎手騎乗の5番人気ビアンフェが1分7秒6で逃げ切り勝ち。昨年の葵S、一昨年の函館2歳S(G3)に続く重賞勝利で通算成績を11戦4勝(重賞3勝)とした。藤岡佑介騎手の重賞勝利は今年のニュージーランドトロフィー(G2) (優勝馬バスラットレオン)以来で通算39勝目。中竹和也調教師にとっては昨年の中京記念(G3) (優勝馬メイケイダイハード)以来の重賞勝利で通算24勝目。生産したノースヒルズにとっては、昨年の菊花賞(G1) (優勝馬コントレイル)以来の勝利で、この勝利によって09年から続いている生産馬の重賞勝利が13年連続となった。
鳥取県にあるノースヒルズの後期育成牧場大山ヒルズの齋藤慎ゼネラルマネージャーは「3月のオーシャンS(G3)のあと、このレースを目標に大山ヒルズで調整していました。もともとオン・オフの切り替えが上手な馬で、こちらではおとなしい馬なのです。それでも、いつも以上にリラックスしている様子でしたし、筋肉も硬くならず、去勢手術の効果を感じていました」とのこと。
「滞在競馬でしたから、馬体重増(12キロ)は想定内。ゲートや返し馬もスムーズで、やはり去勢手術の効果は大きいと思いました。それでも、この馬はスタートダッシュが特別に早い馬ではないので(包まれてしまう心配がない)外枠はむしろ歓迎材料だと思っていました。とにかく自分の競馬が出来れば強い馬。悔いがないようなレースをして欲しかった」というレース前の思いは現実のものとなった。
「道中の手応えは、それほど良く見えなかったのですが、この馬の持ち味を存分に発揮してくれるような競馬だったと思いました。レースが終わって確認したら、前半3ハロンが32秒7。それでも藤岡ジョッキーの言葉を借りれば、見た目以上に楽な手応えだったそうです。デビューからずっと手綱を取っていただいておりますので、馬の個性を理解し、気分を損ねないようにゴールへ導いてくれた騎乗だったと思いますし、改めて、この馬のスピード能力は素晴らしいと思いました」と鞍上のリードと愛馬の力強い走りを称えた。
「2歳7月の函館2歳S(G3)で前半3ハロン33秒6の流れを押し切ってくれたときから、トップスプリンターへと成長してくれるイメージがありました。欲を言えば控える競馬を覚えさせて距離の融通性を持たせた方がレースの選択肢も広がるのでしょうが、現状では今の形がこの馬の個性だと思っています」とのこと。
レース後は再び大山ヒルズで英気を養い、秋の大きな目標へ向かう。「今回は成長を感じとってくれるレースになったと思います。中竹調教師も藤岡騎手も、この馬のことは良く理解してくれていると思いますので、夏の間にしっかりとリフレッシュさせて、リラックスした状態で厩舎へと送り出したい」と、チーム一丸となってさらなる高みを目指していく。