重賞ウィナーレポート

2021年05月16日 留守杯日高賞(GDJ)

2021年05月16日 水沢競馬場 曇 良 ダ 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:スマイルミュ

プロフィール

生年月日
2018年04月09日 03歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:12戦4勝
総収得賞金
18,555,000円
マクフィ(GB)
母 (母父)
セイユウスマイル  by  ルールオブロー(USA)
馬主
組)SRT
生産者
畠山牧場 (静内)
調教師
村上 正和
騎手
山本 聡哉
  • スマイルミュの母セイユウスマイルと今年生まれた当歳馬
    スマイルミュの母セイユウスマイルと今年生まれた当歳馬
  • スマイルミュの母セイユウスマイル(11歳)
    スマイルミュの母セイユウスマイル(11歳)
  • スマイルミュの半弟(牡当歳、父ベストウォーリア)
    スマイルミュの半弟(牡当歳、父ベストウォーリア)
  • 畠山牧場の放牧地
    畠山牧場の放牧地

 『グランダム・ジャパン2021』3歳シーズンの第7戦「留守杯日高賞(水沢)」は、北海道からの遠征馬スマイルミュが優勝。逃げたセカイノホシをぴったりとマークするように2番手につけ、3~4コーナーで外から並びかけて先頭に立つと、直線では差し返してきたセカイノホシとの激しい叩き合いに。それでもゴールまで抜かせず、クビ差で嬉しい初重賞制覇をもぎ獲った。

 スマイルミュの生まれ故郷は、新ひだか町静内の畠山牧場。ステイヤーズステークス(G2)を2勝するなど長距離重賞で3勝を挙げたホットシークレットや、新潟&福島で大活躍した牝馬アルコセニョーラなど、個性的な活躍馬を多数生産。今年はピンクカメハメハが国際競走のサウジダービーを制し、その生産牧場としても注目を集めた。また有馬記念馬シルクジャスティスを種牡馬、功労馬として長く繋養していたので、牧場見学に訪れたことのあるファンも多いのではないだろうか。

 「スマイルミュは昨年5月に門別競馬場でデビューしましたが、それからずっとコロナ禍がつづいて1度も応援に行けていないんです。オーナーも北海道の方なので、本当はいっしょに現地で声援を送りたいのですが…」と話すのは畠山牧場の代表・畠山史人さん。1973年に法人化した同牧場の二代目社長で、現在はスタッフ5名とともに27頭の繁殖牝馬とその仔たちを管理している。「留守杯日高賞もテレビで観戦していました。1度かわしてからまた詰め寄られましたが、最後までよく頑張ってくれたと思います。重賞を勝てて、オーナーもとても喜んでおられました」と笑顔でレースを振り返る。

 スマイルミュの牝系を遡ると、3代母まですべて畠山牧場の生産馬となっている。「4代母のスイートシャモニーをシンボリ牧場さんから購入したのが起源となりますが、3代母のマロニエジェンヌも、祖母のブリッジヘッドも、母のセイユウスマイルも、それぞれ別のオーナーに売った馬なんです。それが何故か引退後にみんな牧場へ戻ってきて、血がつながっていきました。うちのようなマーケットブリーダーでこういうケースは稀なのですが、不思議な縁ですね。気が付けば、うちの牧場で1番古い牝系となっています」とスマイルミュが誕生するに至った歴史を教えてくれた。

 母のセイユウスマイルはJRAで2勝を挙げ、6歳で繁殖入り。そして繁殖2年目に本邦導入2年目となるマクフィが交配され、翌年生まれた黒鹿毛の牝馬がのちのスマイルミュである。「セイユウスマイルは気の強い繁殖牝馬ですが、仔育てはきっちりとしてくれますし、乳量が多いので仔は大きく育ちます。それに、交配相手の長所を引き出してくれる傾向がありますね。スマイルミュもマクフィの特徴を受け継ぎ、筋肉質でプリっとした馬体をしていました」と母馬を紹介。現在牧場には1歳の牝馬(父レッドファルクス)と今春生まれた当歳の牡馬(父ベストウォーリア)がいて、元気いっぱいに育っている。そして母セイユウスマイルのお腹には、モーニンの仔が宿っているそうだ。

 スマイルミュは2歳時に札幌の芝オープン・クローバー賞(芝1500m)で6着(地方最先着)、盛岡に遠征したジュニアグランプリ(芝1600m)3着と芝のレースでも好走。冬場に移籍した南関東でも2勝を挙げ、牝馬クラシックの桜花賞(浦和)にも駒を進めて4着と健闘している。「現状ではマイルがギリギリという印象ですが、これから成長すれば距離も持つようになるかもしれませんね。今後もオーナーに喜んでもらえるような走りをたくさん見せていってほしいです」とエールを送る畠山さん。不思議な縁でつながってきた牝系を未来へつなげるためにも、スマイルミュにはさらなる大きな舞台での活躍を期待したい。