重賞ウィナーレポート

2021年04月17日 アーリントンC G3

2021年04月17日 阪神競馬場 雨 重 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ホウオウアマゾン

プロフィール

生年月日
2018年02月12日 03歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:6戦3勝
総収得賞金
172,959,000円
馬主
小笹 芳央
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
矢作 芳人
騎手
川田 将雅
  • 今年の2歳も粒ぞろい
    今年の2歳も粒ぞろい
  • 育成馬では2頭目の重賞勝ち馬となる
    育成馬では2頭目の重賞勝ち馬となる

 このアーリントンC(G3)では1番人気の支持を集めたホウオウアマゾン。実は2番人気となったピクシーナイトもまた、ノーザンファーム早来の桑田厩舎の育成馬だった。

 「2頭共に順調に来ていた馬でしたし、調教では幾度となく併せ馬をしたこともあります。ピクシーナイトは育成時から高い評価を送っており、シンザン記念(G3)を勝ってくれた時は本当に嬉しかったですが、ホウオウアマゾンも甲乙つけがたい程の能力を持ちあわせていて、この馬も大きいレースを勝ってくれないかなとの期待を持っていました」(ノーザンファーム早来・桑田裕規厩舎長)

 筋肉量の豊富な馬体の印象や前向きな性格からも、育成時はマイル向きの馬なのではと思っていたというホウオウアマゾンだが、調教では引っかかるようなところもなかった。また、乗り出した頃は堅さも感じられた歩様も、速い時計を出すと身体全体を使った柔軟な動きもできるようになっていった。

 デビュー戦こそ2着に敗れたが、その後の未勝利戦、野路菊Sを優勝。デイリー杯2歳S(G2)では2着となって、重賞制覇の期待もかけられたものの、続く朝日杯FS(G1)では9着に敗れる。

 「デイリー杯2歳S(G2)はレース内容も良かったですし、重賞でも十分に戦えると思っていました。朝日杯FS(G1)はレース後に跛行も判明していたように、力を出し切れませんでしたが、それでもノーザンファームしがらきスタッフの管理や、矢作先生や厩舎の皆さんのおかげもあって、いい状態でレースに臨ませてもらえました」(桑田厩舎長)

 雨の中でのレースとなったホウオウアマゾンだが、重馬場でもこなせるだけのパワーは持ちあわせていると、桑田厩舎長はレース前から期待をしていた。

 レースはピクシーナイトが先手を奪い、ホウオウアマゾンはその後に付けるという、ノーザンファーム早来の屋内坂路で幾度となく見られてきた光景となったが、最後の直線で先に抜け出したピクシーナイトのスピードに陰りが見られた時に、一気に脚を伸ばしていったのがホウオウアマゾンだった。

 「優等生と言うべき、上手なレースを見せてくれました。成長の跡も示せたと思いますし、馬場も含めて、どんな条件でも対応できる、競走馬としての幅も示せたと思います。ピクシーナイトの勝利とはまた違った嬉しさがありますし、この世代から2頭目の重賞馬を送り出せたことは、自分だけでなく、厩舎で働くスタッフ全員にとっても自信になりました」(桑田厩舎長)

 その後に、「今回は重馬場でしたが、走りからしても良馬場の方がパフォーマンスが良くなるはずです。ピクシーナイトも休み明けを使われたことで、更に状態も上がってくるでしょうし、2頭共にいいレースを見せてもらいたいですね」と桑田厩舎長は2頭の重賞馬にエールを送った。