重賞ウィナーレポート

2021年03月07日 弥生賞ディープインパクト記念 G2

2021年03月07日 中山競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:タイトルホルダー

プロフィール

生年月日
2018年02月10日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:4戦2勝
総収得賞金
1,068,751,000円
ドゥラメンテ
母 (母父)
メーヴェ(GB)  by  Motivator(GB)
馬主
山田 弘
生産者
岡田スタツド (静内)
調教師
栗田 徹
騎手
横山 武史

 皐月賞(G1)、そして日本ダービー(G1)へと続く弥生賞ディープインパクト記念(G2)は、3月7日に中山競馬場で行われ、横山武史騎手騎乗の4番人気で、セレクトセール出身馬タイトルホルダーが逃げ切り勝ち、デビュー4戦目で重賞ウイナーの仲間入りを果たしている。

 タイトルホルダーの生まれ故郷は新ひだか町の岡田スタッド。2007年の有馬記念(G1)優勝馬マツリダゴッホや、2016年の最優秀ダートホースのサウンドトゥルー、あるいはダートグレード競走19勝スマートファルコンなど、記録にも記憶にも残る名馬を多く輩出した名門牧場。この勝利で2016年から続く生産馬による重賞勝利を6年連続としている。今年も生産馬たちは好調で4月14日現在、ブリーダーズランキング6位につけている。

 「母のメーヴェは英国のタタソールズのイヤリングセールで購入し、現役時代はオープン特別まで勝ってくれた馬です。ドゥラメンテの初年度産駒でもあり、期待の大きな血統馬ではありましたが、実は生まれたばかりの頃はそれほど高い評価を与えられる馬ではありませんでした」と話してくれたのは岡田牧雄社長。ところが、初期馴致を始めるころになると、その評価は一変する。

 「ちょうど育成をスタートしたころに半姉のメロディーレーンが、あの小さな体で牡馬を相手に菊花賞(G1)5着。改めて繁殖牝馬としてのメーヴェを見直したところです。この馬も育成段階から素晴らしい動きをするようになりました。とにかく運動能力が同世代の馬の中でも、抜けて素晴らしかったです」

 その期待通りに2歳秋のデビュー戦をあっさりと逃げきり、いきなり挑んだ東京スポーツ杯2歳S(G3)2着。のちの2歳王者ダノンザキッドにこそ交わされたものの高い競走能力を証明し、2歳中距離王決定戦のホープフルS(G1)でも4着と健闘する。

 「今でも本格化はもっと先になってからという思いは変わりありませんでしたが、ひと冬を越して前走も、前々走も先着を許しているダノンザキッドを相手に、どんな競馬をしてくれるのだろうか、少しでも差を縮めてくれるような競馬を期待していた」と期待半分、楽しみ半分といった気持ちでレースを待っていたそうだ。それが、持ち前の運動能力の高さを示すかのように好スタートからすんなり先行してマイペースに持ち込むと、早めスパートから、ライバルたちの追い込みを封じ込めて堂々の逃げ切り勝ち。改めてこの馬の成長力、そして身体能力の高さに舌を巻いている。

 「前回のような競馬ができればと、皐月賞(G1)も楽しみにしていますが、皐月賞(G1)よりも日本ダービー(G1)、日本ダービー(G1)よりも菊花賞(G1)向きという思いに変わりはありません。どんな競馬をしてくれるか、私自身も楽しみにしていますので、長い目で応援してください」と夢を広げている。