重賞ウィナーレポート

2018年05月26日 葵S(重賞)

2018年05月26日 京都競馬場 晴 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ゴールドクイーン

プロフィール

生年月日
2015年03月22日 03歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:22戦6勝
総収得賞金
161,769,000円
シニスターミニスター(USA)
母 (母父)
サザンギフト  by  タイキシャトル(USA)
馬主
加藤 充彦
生産者
浦河土肥牧場 (浦河)
調教師
坂口 正則
騎手
古川 吉洋

 3歳スプリント路線の拡充を図る意味で重賞に格上げされた「第1回葵S」は古川吉洋騎手騎乗の9番人気ゴールドクイーンが抜群のダッシュから二の足を利かせて素早く先手を奪い、そのまま最後まで先頭を譲らずに逃げ切り勝ち。1分8秒0(良)の優勝タイムで新設重賞の初代王者として、その名を刻み込んだ。

 ゴールドクイーンは、父シニスターミニスター、母サザンギフト(母の父タイキシャトル)という血統で、浦河町の浦河土肥牧場生産馬。昭和5年創業という同牧場は家族労働のみで土作りと草づくり。そして過密にならない生産頭数を守りながら、誠実な馬づくりを続けてきた牧場だ。長い歴史の中で2010年ダイヤモンドS(G3)2着のベルウッドローツェや89年クイーンC(G3)2着、同クイーンS(G3)3着のエースメロディー、87年の愛知杯(G3)2着サンライズワールドなどを送り出してきたが、今回の葵ステークスが牧場生産馬として初の重賞タイトルとなり、また同時に父シニスターミニスターにとっては、初の芝重賞タイトルとなった。

 レース当日、牧場テレビを通して声援を送っていたという土肥ケイ子代表は「レースの前は勝てるとは思っていなかったので、本当にビックリしています。4コーナーを先頭で回ってから京都競馬場の直線が本当に長く感じました」と愛馬の快走にやや戸惑いながら喜びを語り「長くお世話になっている加藤オーナーに少しでも恩返しが出来たなら嬉しいですし、良い状態でレースに出走させてくれた坂口先生、この馬の能力を余すところなく引き出してくれた古川吉洋騎手のおかげ」と感謝の言葉を口にし「レースのあとは、本当にたくさんの方々からお祝いの言葉をいただきました。みなさんに喜んでもらえたのが嬉しい」と言葉を続けた。

 牧場時代のゴールドクイーンについて尋ねると「この年の生産馬は4頭だったのですが、牝馬はゴールドクイーンだけでした。そのため、離乳後は繁殖牝馬と一緒に放していました。おとなしく扱い易い馬でしたが、我が強いような面もあり、ときには厩舎から出ようとしないような事もありました。あの頃は、今のゴールドクイーンがレースで見せるスピードは想像もしていませんでした」と思い出を話してくれた。

 「曾祖母のクインモーニングがサファイヤS(G3)2着で、その半兄サンライズワールドが愛知杯(G3)2着。当牧場としても、加藤オーナーとともに大切に守ってきたファミリーです。そういう意味でも、この勝利は感無量です」と話し「これからも、一生懸命に、無事に、長く走って欲しい」と更なる活躍を期待している。