重賞ウイナーレポート

2018年01月08日 シンザン記念 G3

2018年01月08日 京都競馬場 雨 稍重 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アーモンドアイ

プロフィール

生年月日
2015年03月10日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:3戦2勝
総収得賞金
313,419,000円
ロードカナロア
母 (母父)
フサイチパンドラ by サンデーサイレンス(USA)
馬主
有限会社シルク
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
国枝 栄
騎手
戸崎 圭太

 上がり3ハロン34秒4。シンザン記念(G3)が行われたこの日の京都競馬場は2レースの前から雨が降り始め、次第に馬場が悪化していった中でアーモンドアイが記録した時計である。

 この日、シンザン記念(G3)と同じ芝1600mで行われた3歳新馬戦における、上がり3ハロンの時計が36秒9。勿論、レースレベルこそ違っているだけに一概に比較こそできないが、シンザン記念(G3)自体のレースの上がり3ハロンのタイムが35秒3であり、それよりも約1秒速い脚を使ってみせた、アーモンドアイの末脚の凄さが数字からも分かっていただけたのではないかと思う。

 しかしながら、アーモンドアイを育成していたノーザンファーム早来の岡真治厩舎長は、それだけの末脚を持っていると思えなかったと話す。

 「母のフサイチパンドラも騎乗したことがありますが、ガッシリとしていてパワータイプだった母とは違い、育成厩舎に移ってきた当初は華奢で、どこか頼りなさげな印象がありました」

 気性も落ち着いていたこともあり、乗り役を選ぶこと無く騎乗調教が行われていたアーモンドアイに変化が出てきたのは、2歳の春先を迎えてからだった。

 「乗り味の柔らかさや、背中の良さは母を彷彿とさせていましたが、後駆の発達につれて、動きが一気に良くなり、いつしか騎乗歴の長いスタッフが乗っても、押さえるのが大変になっていました」

 その後も成長を遂げたアーモンドアイは、入厩を間近に控えた頃には、更にグラマラスな馬体となっていた。その馬体だけでなく動きの良さもまた、ノーザンファーム天栄、そして入厩先となった国枝厩舎でも評判になっていたが、それでも岡厩舎長はその高い評価を信じ切れないでいた。

 しかし、アーモンドアイはその評価の高さを、レースで証明していく。初戦となるメイクデビュー新潟こそ、先行馬を捕らえられずに敗れたものの、そこではメンバー中最速の上がり3ハロンのタイムとなる34秒3を記録。東京競馬場で行われた2歳未勝利戦でも、最速の上がりとなる33秒5の末脚を使い、2着馬に3馬身半差を付ける快勝。過去2戦で見せた鮮やかな末脚が高く評価され、今年のクラシック戦線を沸かせていそうな牡馬も出走してきたこのシンザン記念(G3)でも1番人気の評価を得ることとなった。

 「この世代は他にもロードカナロア産駒がいたのですが、動きがいい上に余計なことをすることがなく。どの馬にも走るイメージを持っていたのは事実です。実際に育成を手がけた馬たちのほとんどが優秀な成績を残してくれていますが、父の現役時のイメージからしても、アーモンドアイがあれほどの末脚を使えるのは驚きでした」

 間違い無くいい走りを見せてくれるはずと、岡厩舎長も信じていたシンザン記念(G3)。スタートで後手を踏んでしまったにも関わらず、道中は後方で脚を溜め、最後の直線では大外に進路を向けていく。残り一ハロンを過ぎた辺りで、雨で重くなった馬場など関係ないかのように一気に加速を始めると、粘り込む先行馬2頭を並ぶ間も無く交わし去りゴール。2012年のジェンティルドンナ以来、牝馬のシンザン記念(G3)制覇となった。

 そのジェンティルドンナを初め、過去10年でシンザン記念(G3)を優勝、あるいは3着以内までに来た牝馬(マルセリーナ、ジュエラー)は、その後、桜花賞(G1)を優勝。データ面では桜花賞馬となることを約束されたようなアーモンドアイであるが、その圧巻の走りを見守った岡厩舎長の期待も膨らんでいる。

 「牧場での変わり身からして成長力もあると思いますし、うるさい馬でも無かったので、距離も持ってくれると思います。ここまでの走りを見せてくれたのなら、G1でも好走を期待したくなりますね」

 シンザン記念(G3)を優勝したジェンティルドンナはその後、牝馬三冠を含めてG1 7勝をあげる活躍をみせた。ひょっとしたらアーモンドアイもまた、ジェンティルドンナが歩んだ栄光の足跡を同じように辿っていくのかもしれない。


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