重賞ウィナーレポート

2017年04月23日 留守杯日高賞(GDJ)

2017年04月23日 水沢競馬場 曇 良 ダ 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ダンストンレガーメ

プロフィール

生年月日
2014年04月30日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:11戦5勝
総収得賞金
15,934,000円
フリオーソ
母 (母父)
コスモキャロリーヌ  by  アドマイヤマックス
馬主
伊藤 治子
生産者
原 フアーム (静内)
調教師
畠山 信一
騎手
村上 忍
  • 元気に走り回る原ファームの1歳馬たち
    元気に走り回る原ファームの1歳馬たち
  • 原ファームの繁殖牝馬と今年生まれた当歳馬
    原ファームの繁殖牝馬と今年生まれた当歳馬
  • 原ファームの放牧地
    原ファームの放牧地
  • 放牧地を区切る通路には砂が敷き詰められており、これはその昔、ここで生産馬の育成を手掛けようとしてダートコースを作った名残りだそうだ。
    放牧地を区切る通路には砂が敷き詰められており、これはその昔、ここで生産馬の育成を手掛けようとしてダートコースを作った名残りだそうだ。

 『グランダム・ジャパン2017』3歳シーズンの第5戦「留守杯日高賞(水沢)」は、2番人気のダンストンレガーメ(岩手)が1番人気グラマシー(愛知)との一騎打ちを制して差し切り勝ち。3週間前の「あやめ賞(水沢)」につづき、牝馬重賞連勝を飾った。

 ダンストンレガーメの生まれ故郷は、新ひだか町静内の原ファーム。場主の原剛さんは昭和9年生まれ、御年83歳となるが、なんと11頭の繁殖牝馬とその仔たち、そして9頭の1歳馬をお1人で管理している。「実は10年ほど前、牧場を縮小して繁殖を他の牧場に移動し、一気に3頭まで減らしたんです。すると、移動した先の牧場が生産をやめちゃいまして…。結局みんなこちらへ帰ってきて、元の数に戻っちゃいました(笑)。私に牧場をつづけろというお告げだったんですかね」と笑顔で話す原さんだが、そのパワフルさには驚かされる。

 「80歳になったとき、『この区切りの歳に生産馬が活躍してくれますように…』と願を懸けたんですよ。すると、その年の秋にオウマタイムが鎌倉記念に優勝してくれたんです。久しぶりの重賞勝利だったので、嬉しかったですね」と3年前の喜びを、まるで昨日のことのように振り返る。オウマタイムは翌年の京浜盃にも優勝。羽田盃で1番人気に支持されて2着するなど南関東クラシック戦線で主役を務め、5歳になった今年5月の皐月盃(船橋)で約2年ぶりの勝利を飾っている。

 ダンストンレガーメの幼少期について尋ねると、「母にとっての初仔だったので、馬体は小柄でしたね。それでも考え抜いた末に配合した血統の馬なので、期待はしていました」と話す。改めてダンストンレガーメの血統表を見ると、父フリオーソはブライアンズタイムの代表産駒で、母の父アドマイヤマックスはサンデーサイレンス×ノーザンテーストの良血馬。近年の日本競馬を席巻してきた主流血脈が見事に配置されている。

 北海道・村上正和厩舎に入厩したダンストンレガーメは、2歳6月に門別競馬場でデビュー。秋に盛岡競馬場の2歳重賞「知床賞」へ遠征して優勝し、父フリオーソに初の重賞タイトルをプレゼントしている。「この時は現地まで応援に行ったんですよ。目の前で重賞を勝ってくれて、本当に感動しましたね。馬主さんや関係者の方々がみんな喜んでくれて、それがまた格別に嬉しかったです」と、その日の感激を思い出す。

 「この歳になっても生産をつづけていられるのは、オーナーさんをはじめ、いろいろな人々とのつながりがあるからなんです。うちはもともと水田や畑を営む農家だったのですが、競走馬の生産を始めていなければ、こんなにいくつもの素晴らしい出会いはなかったでしょうからね。そういう意味でも、生産馬たちには感謝しています」と話す原さんは、馬がつないでくれる人との縁を何よりも大切にして牧場経営をつづけてきたそうだ。

 「4年前に生産馬のサクラタイシが盛岡のひまわり賞(オークス)で2着になってるんですよ。非常に思い出深いレースなので、今年、ダンストンレガーメが勝ってくれればいいなぁと願っています。そして数年後、繁殖牝馬として牧場に戻ってくるまで、まだまだ私も頑張りますよ!」と力強く話す原さん。「ダンストンレガーメの血統なら、この種牡馬が合うかな?」とその日を夢見る原さんの瞳は、常に未来を見つめつづけている。