重賞ウィナーレポート

2015年08月09日 レパードS G3

2015年08月09日 新潟競馬場 晴 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:クロスクリーガー

プロフィール

生年月日
2012年04月11日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:8戦5勝
総収得賞金
124,125,000円
アドマイヤオーラ
母 (母父)
ビッグクィーン  by  ブライアンズタイム(USA)
馬主
辻 高史
生産者
北星村田牧場 (新冠)
調教師
庄野 靖志
騎手
岩田 康誠
  • 殊勲の母ビッグクィーン
    殊勲の母ビッグクィーン
  • 綺麗に掃除された厩舎が牧場の姿勢を物語る
    綺麗に掃除された厩舎が牧場の姿勢を物語る

 3歳ダート戦線の最後を飾る1戦でもあり、ダート競馬の登竜門「第7回レパードステークス(G3)」は新冠町の北星村田牧場生産のクロスクリーガーが1番人気に応えるように快勝。春の兵庫チャンピオンシップ(Jpn2)に続く重賞2勝目で通算成績を8戦5勝(うち地方競馬で2戦1勝)とした。

 今年から産駒を競馬場に送り出した父アドマイヤオーラにとってはJRA重賞初勝利。生産した北星村田牧場は、前週のクイーンS(G3)に続くJAR重賞2連勝となった。

 「クロスクリーガーは地域で、たくさんの方が応援してくれています。そのことが1番嬉しい」と前週のメイショウスザンナに続いて2週連続重賞制覇の快挙にやや戸惑いながら静かに喜びを噛みしめているのは北星村田牧場の村田洋平さんだ。圧倒的人気を集めていたジャパンダートダービー(Jpn1)はまさかの2着。「自分自身もがっかりしましたけど、それ以上に周囲の方々が肩を落としているのを見て申し訳ない気持ちになってしまいました」と当時のことを話してくれた。

 捲土重来。今回は人気を分け合ったゴールデンバローズを見るような位置で競馬を進め、早めに射程圏内に収めると最後までしっかりした脚取りでゴールを駆けた。

 「祖母のマイアミガルチは、日経賞(G2)に勝ったユキノサンロイヤル(父サンデーサイレンス)の母馬です。サンデーサイレンスを配合できる繁殖牝馬を探していたときに知人の牧場から譲り分けてもらったのですが、残念ながら配合しようとしたときにはサンデーサイレンスは亡くなってしまいました。しかし、こうして孫の代に重賞勝ち馬を送り出してくれたことは感無量です」と言葉を続けた。

 クロスクリーガーの母ビッグクィーンはマイアミガルチの6番仔。マイアミガルチが北星村田牧場けい養となってからは2番仔だが、同馬を迎え入れて最初に配合したがアドマイヤオーラの父アグネスタキオンというのも縁を感じる話だ。

 「ビッグクィーンはマイアミガルチに生き写しのような馬なんです、筋肉量が多くて、アメリカ人が好みそうな馬。そういう意味でシャープなアドマイヤオーラは配合的にあっていたのかもしれませんが、牧場時代のクロスクリーガーはは小さくまとまったような印象で特別な印象は受けませんでした」という。

 オータムセールで売却され、のちに函館競馬場で行われたトレーニングセールの公開調教で11秒58~11秒22の好時計をマークし907.2万円(税込)で転売された。

 「とにかく無事に頑張ってほしいと願っています。この馬も、ここまで出世できたのは育成牧場や庄野厩舎の方々のおかげ。たくさんの方に応援していただいている馬なので、そうした声を裏切らないような活躍を期待したいと思っています」と生産者ならではの立場からエールを送っている。