2014年11月05日 ローレル賞(GDJ)
優勝馬:ララベル
プロフィール
- 生年月日
- 2012年05月09日 02歳
- 性別/毛色
- 牝/栗毛
- 戦績
- 国内:3戦2勝
- 総収得賞金
- 171,525,000円
- 母 (母父)
- ブリージーウッズ by ティンバーカントリー(USA)
- 馬主
- 吉田 照哉
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 荒山 勝徳
- 騎手
- 真島 大輔
『グランダム・ジャパン2014』2歳シーズンの第3戦は、川崎競馬場で行われた「ローレル賞」。ホッカイドウ競馬から3頭の遠征があり、南関東デビュー馬との力関係にも興味が注がれたが、優勝したのは4番人気の大井所属馬ララベル(牝2歳、父ゴールドアリュール)。これがデビュー3戦目と浅いキャリアながら、大混戦となったゴール前の叩き合いで一歩も怯まず、内から差し返してきたゼッタイリョウイキをクビ差押さえて見事に重賞初勝利を飾った。
ララベルの生まれ故郷は、千歳市の社台ファーム。1つ前のレースに行われた3歳牝馬重賞「ロジータ記念」も同牧場生産のノットオーソリティ(牝3歳、父スウェプトオーヴァーボード)が制しており、2レース連続の牝馬重賞制覇という珍しい記録を受け、牧場は歓喜に包まれた。
「南関東だけでなく、ホッカイドウ競馬からも実力馬が参戦してきた重賞で、よく勝ってくれたと思います」とララベルの頑張りを讃えるのは、社台ファーム事務局の荒木杏里さん。「ほとんど手のかからなかった賢い馬で、良い意味であまり印象に残っていないんですよ」とララベルの幼少期について話す。性格が良く、人にも従順で、誰からも親しまれる馬だったそうだ。その一方で血統的には、3つ上の全姉にショコラヴェリーヌ(牝5歳、父ゴールドアリュール)がいて、同馬が2011年のグランダム・ジャパン2歳女王に輝く活躍を見せた直後だっただけに、大きな期待を背負って生まれてきたのも事実である。
「姉のショコラヴェリーヌも育成時から目立った動きを見せていましたが、ララベルは姉よりも馬体が立派で、調教の動きや順調度から、姉を超える活躍が期待されていました」と、入厩に向けて予定通りの調教メニューをクリアしていった育成期を振り返る。
ララベルとショコラヴェリーヌを産んだ母のブリージーウッズも同牧場の生産馬で、現役時代はJRAのダート短距離で2勝、2着9回、3着3回という戦績を残している。繁殖入りしてからは優秀な産駒を次々と産み、初仔のブリージーデイズ(牡7歳、父ダンスインザダーク)がJRA所属時代に2勝を挙げているほか、2番仔のショコラヴェリーヌは先述の活躍に加え、古馬となってからも南関東の重賞戦線で活躍中、4番仔のブリージーストーム(牡3歳、父ゴールドアリュール)もホッカイドウ競馬でフレッシュチャレンジを勝ち上がり、南関東へ移籍して現在までに4勝を挙げる活躍をつづけている。「母のブリージーウッズは人なつっこい性格をしており、この性格を受け継いだ産駒も総じて扱いやすいですね。仔出しもいいですし、繁殖牝馬としては優等生です」と繁殖スタッフは話す。今年までに7頭の産駒を産んでいるが、そのなかで最も母に似ていたのが5番仔のララベルだったという。
「姉と同じく、グランダム・ジャパン2歳シーズンのチャンピオンになってほしいですね」と期待を懸ける荒木さん。姉が2着だった「ローレル賞」を制し、次に目指すは姉が3着だった大晦日の「東京2歳優駿牝馬(大井)」ということになるだろう。その先には、史上初となる姉妹での『グランダム・ジャパン』2歳チャンピオンの栄冠が待っているはずだ。