重賞ウイナーレポート

2014年09月15日 秋桜賞(GDJ)

2014年09月15日 名古屋競馬場 晴 良 ダ 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ピッチシフター

プロフィール

生年月日
2010年04月30日 04歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:28戦12勝
総収得賞金
44,230,000円
スズカマンボ
母 (母父)
サンディシフター(USA) by Crafty Prospector(USA)
馬主
(有) グランド牧場
生産者
グランド牧場 (静内)
調教師
川西 毅
騎手
大畑 雅章
  • グランド牧場で繁殖生活を送るピッチシフターの姉メイキングザヘヴン(10歳)
    グランド牧場で繁殖生活を送るピッチシフターの姉メイキングザヘヴン(10歳)
  • メイキングザヘヴンはこれまでに5頭の仔を出産し、現在は父アポロキングダムの仔を受胎中
    メイキングザヘヴンはこれまでに5頭の仔を出産し、現在は父アポロキングダムの仔を受胎中
  • グランド牧場の生産拠点である静内豊畑のプリモファーム放牧地
    グランド牧場の生産拠点である静内豊畑のプリモファーム放牧地
  • プリモファームの厩舎
    プリモファームの厩舎
  • プリモファームの看板
    プリモファームの看板

 『グランダム・ジャパン』古馬シーズンの第7戦は、名古屋競馬場1400mが舞台となる「秋桜賞」。南関東から1頭、高知から1頭の遠征馬を、地元東海勢9頭(愛知6頭、笠松3頭)が迎え撃つ形となったが、レースはピッチシフター(愛知)とタッチデュール(笠松)がゴール前で激しい優勝争いを繰り広げた結果、先に抜け出していたピッチシフターがクビ差しのぎ切り、昨年につづく当レース連覇を成し遂げた。

 ピッチシフターの生まれ故郷は、新ひだか町静内のグランド牧場。今年も生産馬クロスオーバー(ル・プランタン賞)、サンビスタ(ブリーダーズゴールドカップ(Jpn3))が『グランダム・ジャパン』の指定レースに優勝し、当シリーズを盛り上げている。

 「優勝できて嬉しいです。今回は馬体重がプラス14kgでの出走でしたし、佐賀遠征の疲れも少し心配でしたが、地力の差を見せてくれましたね。秋の大舞台に向けて、楽しみが広がりました」と喜びのコメントを寄せてくれたのは、グランド牧場の伊藤佳幸社長。ピッチシフターは同牧場の生産、所有馬であることに加え、父も同牧場生産で種牡馬となったスズカマンボということもあり、その喜びは何倍にも膨れあがったことだろう。

 「ピッチシフターは当歳時から小柄な馬でしたが、父スズカマンボの血を受け継ぎ、丈夫に育ちました。好調期間が長くつづくのも特徴で、デビューしてからコンスタントに活躍してくれています。そのあたりも父譲りでしょう」と、生産馬の血が受け継がれた結果に自信を深める。ピッチシフターは2歳時に4勝、3歳時も4勝、そして4歳となった今年も今回の勝利で4勝目。重賞勝利数も「7」に伸ばし、今や地方所属牝馬の中では屈指の存在となっている。

 ピッチシフターの母サンディシフターはアメリカ産で、現役時代は5戦1勝だったが、祖母や伯父はアメリカの重賞で好走した実績もあるファミリーの出身。現在、同牧場にはサンディシフターの初仔で持込馬のメイキングザヘヴン(父Buddha)が後継牝馬として里帰りし、静内豊畑のプリモファーム(同牧場生産の拠点)で繁殖生活を送っている。牧場スタッフの案内で放牧地を訪れると、真っ白な芦毛の馬体からアメリカ血統らしいパワフルさを漂わすメイキングザヘヴンが待っていた。半妹ピッチシフターの活躍に加え、サンデーサイレンス系種牡馬と交配できる血統背景も強みで、牧場もこの牝系に大きな期待を懸けている。

 メイキングザヘヴンの初仔ヘヴンズパワーは、岩手重賞で僅差2着に入り、暮れの全日本2歳優駿(Jpn1)へ駒を進める活躍を見せた。現在、1歳には父ディープスカイの牝馬、当歳には父バトルプランの牝馬が生まれており、今年はアポロキングダムの仔を受胎。近い将来、ピッチシフターの姪っ子たちが『グランダム・ジャパン』の舞台で活躍する姿を見られるかもしれない。

 2歳時にエーデルワイス賞(Jpn3)2着、3歳時はJBCレディスクラシック(Jpn1)5着、そして4歳の今年も、かきつばた記念(Jpn3)4着、サマーチャンピオン(Jpn3)2着と、中央馬や牡馬を交えたダートグレードでも好走をつづけるピッチシフター。「今回は1400mと短い距離でしたが、これまでの実績からすると、距離が延びても大丈夫でしょう。近走の内容を見ると、昨年以上に力をつけていますからね。今後のローテーションは馬の調子次第になりますが、サンビスタとともに大舞台で好勝負してくれたらと思います」と、ピッチシフターのさらなる飛躍を夢見る伊藤社長。ぜひともダートグレードのタイトルを獲得して、歴史に名を残す牝馬となってほしい。