2014年07月01日 秋桜読売レディス杯(GDJ)
優勝馬:エーシンサルサ
プロフィール
- 生年月日
- 2010年04月27日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:27戦9勝
- 総収得賞金
- 33,223,000円
- 母 (母父)
- サクラメントガール(USA) by Devil His Due(USA)
- 馬主
- 平井 克彦
- 生産者
- 築紫 洋 (三石)
- 調教師
- 橋本 忠男
- 騎手
- 木村 健
『グランダム・ジャパン2014』古馬シーズンは、今年も金沢競馬場の「読売レディス杯」からスタート。全国各地から有力牝馬が集ったその開幕戦を制したのは、兵庫から遠征してきた4歳馬・エーシンサルサ。地元戦で7馬身、9馬身、5馬身とぶっちぎり勝ちをつづけてきた勢いをそのままに、重賞初勝利をグランダム・ジャパンの舞台で飾った。
エーシンサルサの生産者は、新ひだか町三石の築紫洋さん。1955(昭和30)年に牧場を創業し、福山の重賞を制したスターゴールドなどの活躍馬を送り出してきた。また現役馬には、JRAで準オープンまでクラスを上げてきたエーシングングン(牡5歳)や、昨年の佐賀重賞・カンナ賞を制したエーシンヴンダバー(牡5歳)などがいる。現在は築紫さんご家族とパート1名で、繁殖牝馬12頭を繋養している。
「道中うまく先行できましたし、3~4コーナーで先頭に立った時、このまま勝てるのではないかと胸が高鳴りました。遠征先でも力を発揮することができ、成長の跡を感じます。優勝してくれて、本当に嬉しいです」と喜びのコメントを寄せてくれたのは、テレビ中継でレースを見ながら声援を送っていたという生産者の築紫洋さん。2歳秋のデビューからコンスタントに走り、27戦目にしてようやく掴んだ優勝レイ。ここへきて完全に本格化した感のある愛馬のレースぶりを、頼もしそうに振り返る。
「当歳時から大きな馬で、トモに幅がありました」と、エーシンサルサの牧場時代を懐かしむ築紫さん。特にケガもなく、健やかに育ったそうだ。アメリカ産の繁殖牝馬サクラメントガールに、ダートのトップサイアー・サウスヴィグラスを交配し、母の3番仔として誕生したエーシンサルサ。「父からスピードとパワー、母から体の大きさと気性の強さを受け継ぎましたね」との言葉通り、デビューを迎える頃には500kgを優に超える馬体に成長していた。
「母のサクラメントガールは、雄大でしっかりした繁殖牝馬です。その特徴を受け継ぎ、大きく生まれてくる仔が多いので、出産で仔を引っ張る時はいつも注意しています」と、出産時の苦労を明かしてくれた。半兄のエーシンヴンダバー(父ゴールドアリュール)も500kg前後でレースをつづけて重賞馬となり、牧場には半弟の1歳馬(父エンパイアメーカー)と当歳馬(父エイシンアポロン)がいて、ともに立派な馬格をしているそうだ。「1歳は素直な気性で、当歳は対照的にやんちゃです。兄姉が結果を出していますし、将来が楽しみですね。今年はヴァーミリアンを交配し、無事に受胎しました」と、弟やお腹の仔にも期待を膨らませる。
「エーシンサルサには、シリーズ優勝を目指して、また良いレースをして欲しいと思います。2走前に1700mを勝っているので、距離延長は問題ないでしょう。なかなか牧場を空けられませんが、大舞台に出走となれば、家族の誰か1人でも応援に行きたいですね」と愛馬にエールを送る築紫さん。次走は『グランダム・ジャパン2014』古馬シーズンの第4戦「兵庫サマークイーン賞(園田)」を予定しており、地元で人気を背負って負けられない一戦となりそう。そのプレッシャーに打ち勝ち、同じ「エーシン」の冠で2年連続チャンピオンになった先輩・エーシンクールディの後を継いで、女王の座を掴み取ってほしい。