重賞ウイナーレポート

2013年08月04日 レパードS G3

2013年08月04日 新潟競馬場 曇 稍重 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:インカンテーション

プロフィール

生年月日
2010年03月24日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:11戦4勝
総収得賞金
434,679,000円
シニスターミニスター(USA)
母 (母父)
オリジナルスピン(IRE) by Machiavellian(USA)
馬主
(有) ターフ・スポート
生産者
谷川牧場 (浦河)
調教師
羽月 友彦
騎手
大野 拓弥
  • インカンテーションの母オリジナルスピン
    インカンテーションの母オリジナルスピン
  • 今年生まれた当歳(牡、父ディープスカイ)
    今年生まれた当歳(牡、父ディープスカイ)
  • 明治45年創業の歴史ある牧場
    明治45年創業の歴史ある牧場
  • 谷川牧場スタッフの皆さん
    谷川牧場スタッフの皆さん

 今年で5回目と歴史の浅い重賞ながら、後のG1・JBC競走優勝馬を送り出してきた出世レース・レパードS(G3)。今年も好メンバーが揃った中、レースは1番人気に推されたインカンテーションが正攻法の競馬で抜け出し、力強く重賞初制覇を飾った。

 本馬の生産は浦河町の谷川牧場。明治45年創業の歴史ある牧場で、過去にはダービー馬タケホープやオークス馬タケフブキ、チョウカイキャロル、菊花賞馬ミナガワマンナ、ダートG1馬サクセスブロッケンといった多数のタイトルホースを生産している。今夏は生産馬フクノドリームがすずらん賞を逃げ切り、2歳戦線で名を轟かせている。

 同牧場ではここ数年、これまでの生産・育成方法を見直し、新しい方法に取り組んできた。中でも中期育成は大きくテコ入れし、スタッフが一丸となって知恵を絞った。その成果が、重賞制覇という形で現れた。谷川寿郎専務はレースの感想をこう語る。

 「優勝できて嬉しいです。終始スムーズに運んで、きっちり抜け出してくれましたね。十分に力を発揮できたレースだったと思います。初勝利の時が勝負根性のある内容で、上のクラスでの活躍を予感しました。牧場としてはここ数年、思うような結果を出せず、生産~中期育成~後期育成と試行錯誤を重ねた末での重賞制覇です。ひと味違った感慨もあります。」

 本馬はシニスターミニスターの2世代目産駒、母オリジナルスピンの7番仔として生まれ、同牧場で育成まで施された。「バランスが良く、活発な馬でした。母と同じく、気性的には扱いやすかったです。父シニスターミニスターは当時産駒デビュー前でしたが、血統や競走成績などから魅力を感じていました。インカンテーションはちょうど斜面の放牧地を使い始めた世代で、その効果もあって頑丈に育ちました。乗り始めてからも動きの良さが目立ち、騎乗スタッフの指示通り真面目に走ってくれるので、調教進度の早いグループの一頭でした。牧場から送り出し、デビュー前の時点で羽月友彦調教師からも高い評価をいただいていました。」と、谷川専務は幼少期を振り返る。半兄で3勝を挙げているソルモンターレ同様、ターファイトクラブのラインナップに加わり、1,200万円の募集価格でクラブ会員の夢を背負った。

 母オリジナルスピンは同牧場が英国の市場で競り落とした馬で、3代母Time Charterは英オークス(G1)、Kジョージ六世&QエリザベスS(G1)を制した名牝。購入後は5頭出産し、Red Ransom産駒の持込馬ロサンジェラは、後継牝馬として同牧場で繁殖生活を送っている。

 「オリジナルスピンは交配種牡馬の長所を引き出すタイプです。人懐こく、従順な気性です。現在は至って元気ですが、数年前に手術をしている馬で…一時は繁殖牝馬としての復帰が危ない状況もありましたが、繁殖スタッフが献身的にケアにあたってくれて、無事回復しました。生命力のある馬だと思います。療養期間を経て最初に生まれたのが、インカンテーションでした。」と、谷川専務は思い返す。「手術」のくだりの際の張りつめた表情は、その苦労のほどを伝えていた。今春、オリジナルスピンは父ディープスカイの牡馬を出産し、母仔とも健やかに秋を迎えている。

 昨年夏のデビューからコンスタントに出走し、ダートに転じてからは未勝利、500万クラス、1000万クラスとさほど足踏みすることなく突破した本馬。初の重賞挑戦でも見事に結果を出し、3歳世代のダート馬トップクラスの域に迫る。谷川専務は、「今後も無事に走ってきて欲しいです。無事が一番ですね。これまで負けたレースは敗因がはっきりしていますし、伸びしろも十分ある馬だと思います。」と、先々を見つめる。新たな時代を切り裂く谷川牧場生産馬として、G1出走の日は近い。レパードS(G3)・優勝時のレーティングは「109」で、昨年の優勝馬を上回る評価。ビッグネームが並ぶ先輩の背中も、いよいよ見え始めてきている。


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