重賞ウィナーレポート

2012年02月25日 アーリントンC G3

2012年02月25日 阪神競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ジャスタウェイ

プロフィール

生年月日
2009年03月08日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:5戦2勝
総収得賞金
595,694,000円
ハーツクライ
母 (母父)
シビル  by  Wild Again(USA)
馬主
大和屋 暁
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (浦河)
調教師
須貝 尚介
騎手
福永 祐一

 末脚ではこの世代屈指の確かさを持っていたジャスタウェイ。だが、新潟2歳S(G3)での2着を始め、勝ちきれないレースが続いていたのも事実だった。

 だが、このアーリントンC(G3)において、ジャスタウェイは思い切った賭けに出る。それは最後方からの追走での直線勝負。4コーナーでもまだ前には12頭の馬がいたのにも関わらず、上がり3ハロン34秒2の末脚で、ゴール板手前では全ての馬を抜き去っていた。

 「鞍上を務めてくれた福永騎手から『乗せて欲しい』というアンコールがあっての騎乗と聞いていましたし、だからこそ思い切った乗り方でジャスタウェイの長所を引き出してくれたのでしょう」とは白老ファームの石垣節雄繁殖主任。ジャスタウェイは2010のセレクトセール1歳に上場。大和屋暁氏が1200万円(税抜)で落札しているが、馬名のジャスタウェイは、その大和屋氏が脚本を手がける「銀魂」のキャラクターから取ったキャラクター名ということでも、一部では話題となっている。

 「これまでの重賞もメンバーが揃っていたり、道悪だったりと、厳しい条件の中でも能力の片鱗は見せてくれていました。また、姉のスカイノダンの活躍ぶりからも、母系は短距離適正の高さを示しており、だからこそマイルの流れがあったのかもしれません」(石垣さん)

 この勝利を受けて陣営からは、今後、マイル中心のローテーションが発表された。当面の目標はNHKマイルC(G1)となりそうだが、石垣さんはその枠には収まらない活躍も期待している。

 「脚をためられれば、あれだけのレースができる馬ですし、父ハーツクライという血統からも、マイルより長いところでも好走は期待できると思います。ただ、NHKマイルC(G1)は今のジャスタウェイに最も適した条件で行われるレースになりそうですし、どんなレースを見せてくれるか楽しみですね」(石垣さん)

 昨年はクラシック三冠を含むG1 4勝をあげ、JRA年度代表馬にも選ばれたオルフェーヴルの活躍で賑わった白老ファーム。今年はこのジャスタウェイのアーリントンC(G3)が、牧場にとって最初の重賞勝利となったが、この後の重賞、そしてG1戦線にも有力馬がスタンバイしており、昨年と同様の大攻勢も十分にあり得そうだ。