重賞ウィナーレポート

2010年04月24日 福島牝馬S G3

2010年04月24日 福島競馬場 晴 稍重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:レジネッタ

プロフィール

生年月日
2005年05月11日 05歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:24戦4勝
総収得賞金
273,904,000円
フレンチデピュティ(USA)
母 (母父)
アスペンリーフ  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
追分ファーム (新冠)
調教師
浅見 秀一
騎手
中舘 英二
 鮮やかに突き抜けた桜の舞台から約2年。16度に渡って苦汁をなめてきたレジネッタが、桜が満開を迎えようとしている福島で、勝利という見事な花を咲かせた。

 「ここを目指して状態も良くなっているという報告も厩舎の方から受けていましたし、近走を見ていても切れのある脚を使っていてくれていたので、期待をしながらレースを見守っていました」とは追分ファーム事務局の伊関太郎さん。

 この福島牝馬S(G3)が行われる福島競馬場は、先行有利とされるローカルの小回りコース。追い込みが板に付いたレジネッタにとっては向いていないコース形態にも見えたが、井関さんはそれでも不安より期待の方が大きかったと話してくれる。

 「福島競馬場も最終週を迎えて、内よりも外の方が馬場状態は良くなっていたので、外の馬場を通るレジネッタ向きの馬場になると思っていました。また54㎏という斤量にもチャンスがあると思っていましたね」

 実はこの福島牝馬S(G3)の前に出走を予定していたレースを、賞金不足で除外となったレジネッタだったが、もし、出走していれば56㎏の斤量を背負っていたという。勝負の世界にタラレバは禁句だが、斤量が軽くなっただけでなく、馬場状態を含めた様々な要素が、2年ぶりの勝利のアシストとなった。

 だが、それだけで重賞は勝てるほど甘いレースではない。桜花賞(Jpn1)以降、勝利に見放されたレジネッタを立て直すために、厩舎では様々な調教メニューを取り入れてきた。また宇治田原優駿Sや、社台ファームなど調整や休養で訪れた場所においても、在りし日の輝きを取り戻すために試行錯誤を重ねてきた。

 「厩舎スタッフ、宇治田原優駿Sスタッフ、社台ファームスタッフ、そして会員さんを初めとする関係者の皆さんに、改めてお礼を言いたいです。この勝利は本当に価値のある勝利だったと思います」

 伊関さんがそう話すのにはもう一つ意味がある。この勝利によって、今後は賞金不足で除外されることがほぼなくなり、思うようなローテーションでレースに望めることになったからだ。

 「今後のローテーションに関しては、先生とご相談することになるかと思いますが、復活という言葉だけに止まらずに、大きな舞台も沸かしてもらいたいですね」と伊関さん。

 レジネッタが再び咲かせた勝利という桜は、まさにこれからが満開を迎えることになりそうだ。