重賞ウイナーレポート

2020年07月05日 ラジオNIKKEI賞 G3

2020年07月05日 福島競馬場 曇 稍重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:バビット

プロフィール

生年月日
2017年05月01日 03歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
58,784,000円
ナカヤマフェスタ
母 (母父)
アートリョウコ by タイキシャトル(USA)
馬主
宮田 直也
生産者
大北牧場 (荻伏)
調教師
浜田 多実雄
騎手
内田 博幸

 過去の優勝馬にはメイショウテッコン(日経賞(G2))やセダブリランテス(中山金杯(G3))ゼーヴィント(七夕賞(G3))アンビシャス(産経大阪杯(G2))など古馬になっても活躍する馬が多いラジオNIKKEI賞(G3)は3戦目の初勝利から2連勝中の8番人気バビットが後続に影をも踏ませぬ逃げ切り勝ち。2着馬に5馬身差というのはグレード制制定後の最大着差。レースの歴史をさかのぼっても1977年にマルゼンスキーが記録した7馬身差に次ぐ歴代2位となる圧勝劇となった。

 バビットの生まれ故郷は「マイルの女王」と異名を取ったノースフライトやライトカラー(89年オークス(G1))やハツユキ(65年桜花賞)などを送りだした浦河町の大北牧場。2010年の府中牝馬S(G3)を勝ったテイエムオーロラや、天皇賞馬ビートブラックの父ミスキャストも同牧場の生産だ。

 レースの印象を同牧場の齋藤善厚専務取締役に聞いた。

 「競馬場に行くことができないので、牧場作業の合間に見ていました。騎乗予定だった団野騎手が直前の7レースで落馬負傷し、内田騎手へと乗り替わりになりましたが、過去4戦すべて異なるジョッキーが騎乗して好走していましたから、大きなマイナスにはならないだろうと思っていました」と述べ「それよりも、相手は強い馬ばかり。僅差で勝ち上がったばかりのバビットにとっては楽な相手ではないと思っていましたので、強い勝ち方にビックリしましたし、嬉しかったです。デビュー戦の時にも思ったのですが。時計がかかるような馬場は得意のようですね」と嬉しい誤算に相好を崩している。

 母のアートリョウコは新ひだか町の大典牧場の生産馬。その半兄には大阪城Sに勝ち、重賞2着2回ダンツホウテイがいる血統で、輸入種牡馬フォティテンや米国年度代表馬エーピーインディやサマースコール(プリークネスS(G1))レモンドロップキッド(ベルモントS(G1))なども同じファミリーだ。アートリョウコはホッカイドウ競馬からデビュー。3戦目に初勝利を記録したあと、南関東へと移籍したが6戦1勝の成績を残して聖心台牧場で繁殖入り。1頭の産駒を産んだのち、のちのバビットを受胎した状態で大北牧場へと移動してきた。

 「母馬は特別大きな馬ではなかったですが、筋肉量に恵まれたタイプの馬でした。何よりも扱いやすいというのが印象に残っています」。と話し、生まれた頃のバビットについては「5月生まれで、体もそれほど大きくなかったことからオータムセールへと上場させました。とても柔らかい動きをする馬で、素直な気性なのですが、せり場では気の強い一面を見せて、扱う私たちを驚かせたことが印象に残っています」。

 そのセールでは浦河町のグランデファームが購入し、翌年のトレーニングセールへと上場。そこで現在の馬主と巡り合っている。

 「私たちは、母馬が育てるのを見守り、そして十分な運動量を確保できる放牧地を用意しただけ。この馬が重賞競走を勝てるまでに成長できたのは、浜田厩舎の方々はもちろんですが、1歳せりで購入いただいて育ててくれたグランデファーム、そして今まで騎乗してくれたすべての騎手含め、この馬に携わった関係者の方々の努力がすべてうまくかみ合った結果だと思っています。まだ5戦のキャリアですから、これからも息の長い活躍をしてくれたら嬉しいです」と話している。

 未勝利戦を1番人気で逃げ切ったあとは5番人気で特別戦に勝利し、8番人気で重賞勝利。人気を落としながらもすべて逃げ切りの3連勝で重賞ウイナーへと駆け上がった個性派スターの今後に注目して欲しい。