2020年04月21日 東海クイーンC(GDJ)
優勝馬:ビックバレリーナ
プロフィール
- 生年月日
- 2017年03月14日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:11戦3勝
- 総収得賞金
- 16,264,000円
- 馬主
- 大西 和子
- 生産者
- 海馬沢 明 (新冠)
- 調教師
- 今津 博之
- 騎手
- 大畑 雅章
『グランダム・ジャパン2020』3歳シーズンの第4戦「東海クイーンカップ(名古屋)」は、3番人気のビックバレリーナが逃げ切り勝ち。外枠発走から勢いをつけて先手を奪うと、そのまま1度も先頭を譲ることなくゴール板を駆け抜けた。同馬は昨年末のライデンリーダー記念(笠松)、今年1月の梅桜賞(名古屋)でいずれもニュータウンガールの2着。最大のライバル不在となったデビュー11戦目で、嬉しい初重賞勝利をなし遂げた。
ビックバレリーナの生産は、新冠町の海馬沢明さん。現在は奥様の佐智子さんとお2人で、7頭の繁殖牝馬とその仔たちを管理している。「牧場を始めて25年になりますが、これが生産馬初の重賞勝利です。“肩かけ”をもらえるレースを勝つのは、こんなにも嬉しいことなんですね」と感慨深く離す海馬沢さん。「強いメンバーが揃っていましたが、パドックでの状態も良さそうでしたし、上位争いを期待していました」と、インターネット中継を見ながら愛馬に声援を送っていたレース当日を振り返る。
「ビックバレリーナは母トウバレリーナの初仔になるのですが、その割には大きく生まれてきましたね。性格はやんちゃな面もあり、母馬を蹴ってしまうようなこともありました。それでも人に対しては従順で、特に手を煩わせるようなこともなく1歳夏まで順調に育ちました」とビックバレリーナが牧場で過ごした時期について話してくれた。
その後、せり上場のために同じ新冠町のアリドメトレーニングファームへ移動。コンサイニングが施され、1歳夏のサマーセールに上場したものの、残念ながら買い手がつかなかった。「サマーセールは運悪く登場番が最後の方で、会場に購買者がほとんどいないような状況でした。仕切りなおして秋のオータムセールに備えることになりました」と当時を振り返る。そして約1か月半後に開催されたオータムセールに上場した結果、お台よりも競り上がって3,132,000円(税込)で無事に落札。競走馬への第一歩を踏み出すことができた。
ビックバレリーナは、2014年の皐月賞(G1)&有馬記念(G1)で2着したトゥザワールドの初年度産駒。そのファミリーからは活躍馬が多数出ていることもあり、初年度から128頭の繁殖牝馬を集める人気種牡馬となった。「優駿スタリオンステーションの種牡馬展示会で実馬を見て、きれいな馬だと思いました。トウバレリーナと交配するとサンデーサイレンス3×3のクロスが発生するので少し気にはなりましたが、良血馬のわりにリーズナブルに設定された種付料も魅力的でした」と、トゥザワールドを交配相手に選んだ理由についても明かしてくれた。
「母のトウバレリーナは気性の激しい馬で、馬体はマンハッタンカフェに似た雰囲気があります。ビックバレリーナを生んだ翌年からも順調に出産しており、昨年と今年は牡馬が生まれました。現1歳の牡馬は父がサンカルロで、脚が長くて気性の穏やかな馬です。当歳の牡馬はネロの初年度産駒になるのですが、馬体はコンパクトでしっかりとしている印象ですね。ネロに似た感じもあります」と母馬&兄弟を紹介してくれた。
「ビックバレリーナはまだ3歳ですし、無事に長く競走生活を歩んで欲しいですね。北海道から夫婦で応援しています」とエールを送る海馬沢さん。これからも末長く活躍し、ご夫妻のもとにビックなプレゼントをたくさん届けてほしい。