重賞ウイナーレポート

2020年05月17日 ヴィクトリアマイル G1

2020年05月17日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アーモンドアイ

プロフィール

生年月日
2015年03月10日 05歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:11戦8勝
総収得賞金
1,063,809,000円
ロードカナロア
母 (母父)
フサイチパンドラ by サンデーサイレンス(USA)
馬主
有限会社シルク
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
国枝 栄
騎手
C.ルメール

 JRAにおける芝のG1レースの最多勝記録は7勝。この記録を初めて達成したシンボリルドルフ以降、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカ、キタサンブラック、ジェンティルドンナがタイ記録で並び、そこに今年のヴィクトリアマイル(G1)を勝ったアーモンドアイが名前を記すことになった。

 アーモンドアイの育成を手がけたノーザンファーム早来の岡真治厩舎長は、同じ早来で育成されてきたディープインパクトの活躍も目にしてきた。

 「当時は物凄いことだと思っていました。レース内容もその名の通りと言えるようなインパクトはありましたし、もう、こんな馬はそうそう出てこないだろうなとも思いました」

 しかしながら性別は違えど、ディープインパクトと同様にクラシック三冠を制して、古馬となってからも活躍を続けたアーモンドアイは、いつしか日本競馬界を代表する名馬と肩を並べるところまで来た。

 ヴィクトリアマイル(G1)の当日、岡厩舎長は自宅のTVでレースを見ていた。

 「有馬記念(G1)は香港への遠征が取りやめになった影響もあったのか、レース前からどこか気負っているような印象もありました。レースも引っかかるようなそぶりを見せていましたし、最後の直線でも伸びてこなかったですね」

 その意味では既に現地に入っていたにも関わらず、新型コロナウイルス感染症の影響で、出走が取りやめとなったドバイ国際競走とも状況が似通っているとも言えたが、帰国後に調整していたノーザンファーム天栄のスタッフからは、「輸送の疲れも見られない上に、ドバイに送り出す前よりも状態が上がっている」との連絡を岡厩舎長は受けたという。

 「レース間隔が空いたことは気にならなかったですし、その言葉を聞いてヴィクトリアマイル(G1)では、いつものアーモンドアイのレースを見せてもらえるのではとも期待が膨らみました。ただ、パドックに出てきた姿は、いつも以上のアーモンドアイでしたね」

 有馬記念(G1)以来、約5か月ぶりのレースとなったが、その際との馬体重の増減はプラマイ0kg。しかしながら、落ち着いた様子でパドックを周回する姿は、心身共にサラブレッドとしての完成形に近づいていることが明らかだった。

 好スタートを切った瞬間、岡厩舎長は勝利を確信したという。

 「あとは無事に走ってくれるのを祈るだけでした。ただ、最後の直線に入ってからの行きっぷりと手応えの違いは明らかでしたし、それをG1レースでやってのけたのにはビックリしました」

 まさに持ったままで脚を伸ばして行ったアーモンドアイだが、上がりタイムはメンバー中最速となる32秒9。勝ち時計の1分30秒6はレースレコードにコンマ1まで迫る優秀な時計である上に、2着はこのレースまでに重賞3連勝をあげているサウンドキアラで、3着は昨年の覇者であるノームコア。時計、出走メンバーといった、レースレベルの高さを遙かに超越するような能力の違いを、まざまざと見せつけた。

 レース後、陣営は安田記念(G1)への出走を表明。昨年は3着に敗れたレースであるが、リベンジを果たすだけでなく、最多勝記録の更新もかかるレースとなる。

 「こちらのイメージ以上の走りを見せてくれる馬ですし、今回のレースを見ても、その強いイメージを遙かに超える馬になっていると思います。記録の更新を期待したくなるのは勿論ですが、今後のレースの中で幾つまでG1タイトルを積み上げてくれるのかを、ファンの1人として応援していきたいです」

 無観客で行われることになった今年の安田記念(G1)だが、アーモンドアイの桁外れの強さは、きっと画面越しにも伝わってくるに違いない。