2020年03月26日 若草賞(GDJ)
優勝馬:ステラモナーク
プロフィール
- 生年月日
- 2017年04月01日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:8戦5勝
- 総収得賞金
- 53,361,000円
- 母 (母父)
- リライアブル by ゴールドヘイロー
- 馬主
- 野田 善己
- 生産者
- 城地牧場 (三石)
- 調教師
- 新子 雅司
- 騎手
- 下原 理
『グランダム・ジャパン2020』3歳シーズンの第2戦「若草賞(名古屋)」を、兵庫からの遠征馬ステラモナークが6馬身差の圧勝。スタートから押してハナを奪うと、道中は後続を離してのひとり旅。最後の直線でもその差は開く一方で、圧倒的な強さを印象付けるレース内容だった。同馬は次走、地元の三冠レース第一弾・菊水賞に出走し、またしても逃げ切って牡馬勢を一蹴。今後、どの路線を歩んでいくのか注目が集まっている。
ステラモナークの生まれ故郷は、新ひだか町三石の城地牧場。一昨年と昨年のテレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3)を連覇したノブワイルドの生産牧場で、現在はご家族で15頭の繁殖牝馬とその仔たちを管理している。
「3歳になってから重賞を4連勝。しかも圧勝つづきですから、馬が覚醒した感がありますね。今のところ兵庫では、牡馬も含めて敵なしの状態ではないでしょうか」と生産者の城地清満さんと息子の芳信さんはステラモナークの成長ぶりに感心する。
ステラモナークの母リライアブルも兵庫競馬に長く所属し、6歳までに7勝、2着11回、3着8回と安定した成績をおさめた馬だった。「リライアブルは知人の紹介で導入したのですが、馬体が大きくて仔出しも良く、繁殖牝馬として優秀でした。残念ながら今年の出産を終えたあと、腸捻転を発症して命を落としてしまったんです」と、つい先日起きた辛い別れについても話しくれた。
「ステラモナークは生まれたときから体が大きく、見栄えがする馬でした。性格も素直で、手のかからないタイプだったのを覚えています」と、ステラモナークが牧場で過ごした時代を振り返る。その後、サマーセールに上場する1歳夏まで、大きな怪我や病気もなく健やかに育ったそうだ。
ステラモナークの血統表には、3代母にユーザーフレンドリーの名前がある。同馬は3歳時、英愛オークス(G1)含む欧州のG1競走を4連勝。秋に凱旋門賞(G1)で2着したのち、来日してジャパンカップ(G1)で1番人気に推された名牝だ。「ユーザーフレンドリーの牝系は日本に少ないので貴重ですね。リライアブルが最後に牝馬を産んでくれたので、将来この血統をつないでいってほしいと願っています」と紹介する当歳馬の父はコパノリッキー。2017年に種牡馬入りしたコパノリッキーは、初年度194頭、2年目159頭の種付けを行い、日高地区でも有数の人気種牡馬となっている。「種牡馬選びはニックスを意識しているのですが、コパノリッキーはステラモナークの父エスポワールシチーと同じゴールドアリュール産駒で、サンデーサイレンス3×3のクロスが発生します。相性は良いと思うのですが、当歳馬は雰囲気的に母の父ゴールドヘイローの血が濃く出ている感じもします」と話す。
牧場にはステラモナークの全弟(牡1歳、父エスポワールシチー)もいて、こちらも同期の馬たちといっしょに放牧地を元気に駆けまわっている。「ステラモナークの出来が良かったので、再度エスポワールシチーを交配して生まれたのが現1歳の牡馬です。毛色も含めて馬体の感じは姉と似ていますが、性格は違っていてうるさい方ですね」と全弟の1歳馬も紹介してくれた。
「オーナーはグランダム・ジャパンのチャンピオンを狙いたいと仰っていました。コロナ騒動で遠征が思うようにできない状況がつづいていますが、5月には地元ののじぎく賞もありますし、ステラモナークにはオーナーの夢を現実にしてほしいと願っています」と愛馬にエールを送る城地さん親子。天国へ旅立った母リライアブルに、グランダム・ジャパン3歳シーズン総合優勝の報告ができるよう祈りたい。