重賞ウィナーレポート

2019年11月09日 武蔵野S G3

2019年11月09日 東京競馬場 晴 良 ダ 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ワンダーリーデル

プロフィール

生年月日
2013年04月24日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:26戦7勝
総収得賞金
236,034,000円
スタチューオブリバティ(USA)
母 (母父)
アストレアピース  by  マヤノトップガン
馬主
山本 能成
生産者
大島牧場 (荻伏)
調教師
安田 翔伍
騎手
横山 典弘
  • ワンダーリーデルの半弟(当歳、父トゥザグローリー)
    ワンダーリーデルの半弟(当歳、父トゥザグローリー)
  • 夜間放牧をして育っている
    夜間放牧をして育っている
  • ワンダーリーデルの母アストレアピース
    ワンダーリーデルの母アストレアピース
  • 牧場は海に近い場所にあり、夏はアブが少なくて過ごしやすい
    牧場は海に近い場所にあり、夏はアブが少なくて過ごしやすい

 チャンピオンズC(G1)へ向けての前哨戦、武蔵野S(G3)はワンダーリーデルが差し切り勝ち。デビューからコツコツと勝利を積み上げ、6歳秋に待望の重賞タイトルを手にした。

 本馬の生産は浦河町の大島牧場。昭和27年創業で、過去には日本ダービー馬コーネルランサーやスプリンターズS(G1)の覇者カルストンライトオなどを生産している。JRAの重賞勝ちは2013年根岸S(G3)のメイショウマシュウ以来。現在、繁殖牝馬は15頭で、牧場の小島さん家族とスタッフ3名が働いている。

 レースの感想を語ってくれたのは、同牧場後継者の小島悠平さん。JBBA生産育成技術者研修の修了生でもある。レースは自宅で家族と一緒に観戦していたという。

 「強いレースをしてくれて驚きました。パドックでは落ち着いていましたし、いつも通り元気な姿でしたね。応援馬券を買って、好走を願っていました。4コーナーをまわって外から良い伸び脚だったので、勝利を意識しました。直線では“行け!”と声が出ましたね。横山典弘騎手の騎乗も絶妙でした。実家に帰って仕事を始めてから、牧場生産馬による初めてのJRA重賞勝ちということもあり、とても嬉しいです」と、喜びを語った。

 本馬は父スタチューオブリバティ、母アストレアピースという血統。牧場時代の本馬については、「配合は父(小島郁雄代表)が決めました。ケガもなく、順調でしたね。母に似て丸みを帯びた馬体で、大きく育ちました。離乳までこちらの牧場にいて、その後は牧場で中期育成事業をしているヒダカシーサイドファームに移り、そこで1歳秋頃まで過ごしました」と、振り返る。

 母アストレアピースは同牧場で繁殖生活を送っている。牧場での呼び名は「ピース」。母の父は今年亡くなったマヤノトップガンで、風貌はよく似ている。

 「牧場では大きな繁殖牝馬が多くて、ピースも大きいですね。普段は大人しくて、健康に過ごしています。今年はワールドエースを種付けしました」

 本馬の半弟には父トゥザグローリーの当歳牡馬がおり、牧場で丈夫に育っている。当歳については、「人なつこい馬で、順調に育っていますね。重賞馬となった半兄に続けるように、期待しています」と、紹介している。

 重賞ウイナーの仲間入りを果たし、G1で一矢報いることができるか注目が集まる。次走はJRAダートの大一番・チャンピオンズC(G1)を予定している。出走となれば、小島さんは現地へ応援に駆けつける。

 「初めての1800m戦となりますが、こなしてくれることを期待しています。勝ったレースの時のようなパターンに持ち込めれば、ですね。2019年は浦河産馬が好調ですし、地域全体に勢いがあります。上位争いできれば嬉しいです」と、大一番を見据えている。