重賞ウイナーレポート

2019年10月14日 アイルランドT府中牝馬S G2

2019年10月14日 東京競馬場 曇 稍重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:スカーレットカラー

プロフィール

生年月日
2015年02月26日 04歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:15戦3勝
総収得賞金
132,142,000円
ヴィクトワールピサ
母 (母父)
ヴェントス by ウォーエンブレム(USA)
馬主
前田 幸治
生産者
株式会社 ノースヒルズ (新冠)
調教師
高橋 亮
騎手
岩田 康誠

 優勝馬にはエリザベス女王杯(G1)の優先出走権が与えられる「第67回アイルランドトロフィー府中牝馬S(G2)」は新冠町のノースヒルズ生産で4番人気のスカーレットカラーが最後の直線で末脚を伸ばして優勝。10度目の重賞挑戦で初勝利を決めた。

 ノースヒルズ生産馬のJRA重賞勝利は7月の函館2歳S(G3)(優勝馬ビアンフェ)に続いて今年2勝目。父ヴィクトワールピサにとっては6月のラジオNIKKEI賞(G3)に続いて今年3勝目。通算5勝目となった。

 同馬を育成したのはノースヒルズの育成部門「大山ヒルズ」だ。鳥取県の大山が見下ろす麓に位置し、最大傾斜角度4%という800mのバーク坂路コースと、同じく800mの周回ダートコースをメインにウォーキングマシンやスターティングゲートなどを備え、約40人のスタッフで強い馬づくりに励んでいる。その総指揮をとるのは齋藤慎ゼネラルマネージャーだ。

 今回の勝利を「元々期待の大きかった馬。これまで重賞競走では勝てそうで、それでいて勝ち運に恵まれないところがありましたので、本当に嬉しい1勝です」と声を弾ませている。

 スカーレットカラーは2歳6月の阪神競馬でデビューし、初戦は2着。一か月半後の芝1600m戦で初勝利。ノースヒルズグループの同期生の中ではもっとも早く勝利を記録した馬だ。「この馬は、牧場にいるときから走ることに対して、前向きでマジメな馬でした。こちらに来た当時は体もまだ小さかったですが、動かしてみると身のこなしが柔らかく、豊かな将来性を感じさせてくれる馬でした」。

 その期待の大きさは選んできたレースからも想像ができる。初勝利のあとはアルテミスS(G3)にエントリーし、世代の最優秀2歳牝馬となるラッキーライラックからコンマ4秒差5着。3歳初戦のフェアリーS(G3)では大きく体重を減らすなかでプリモシーンとマッチレースのような形で2着となっている。

 「しっかりと賞金を加算できたことは良かったのですが、当時はまだ体質が弱くてレースはもちろん、調教でも思ったように負荷をかけられない馬でした」。チューリップ賞(G2)から桜花賞(G1)。秋はローズS(G2)から秋華賞(G1)へと駒を進めようとしたが、秋華賞(G1)はレース前日に左後肢跛行のため、出走を取り消している。

 小さかった体に、ようやく芯が入ってきたのは2019年になってから。準オープン特別を快勝し、マーメイドS(G3)3着、クイーンS(G3)2着と着実にステップアップ。悲願の重賞初勝利へと繋げた。

 「以前は、トモに甘いところがありましたのでダッシュがきかず、少しずつポジションをあげるような競馬でしたが、今年に入ってからは体に芯が入って瞬発力を身につけてくれました」。気がつけば、430キロ台だった馬体重も470キロ台にまで増えた。

 「まだまだ良くなってくると思いますが、大きなタイトルを取ってくれた牝馬ですから。とにかく無事に。そして、もっと上を目指して欲しいです」と話している。