2019年09月29日 スプリンターズS G1
優勝馬:タワーオブロンドン
プロフィール
- 生年月日
- 2015年02月09日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:14戦7勝
- 総収得賞金
- 407,550,000円
- 父
- Raven's Pass(USA)
- 母 (母父)
- スノーパイン(GB) by Dalakhani(IRE)
- 馬主
- ゴドルフィン
- 生産者
- ダーレー・ジャパン・ファーム有限会社 (門別)
- 調教師
- 藤沢 和雄
- 騎手
- C.ルメール
秋のスプリント王決定戦として、また、秋のG1シリーズの初戦としても「第53回スプリンターズS(G1)」は9月29日に中山競馬場で行われ、日高町のダーレー・ジャパン・ファーム生産でC.ルメール騎手騎乗の2番人気タワーオブロンドンが、最後の直線でストライドを伸ばして1分7秒1(良)で優勝。5つめの重賞タイトルをG1競走の大舞台で飾った。騎乗したC.ルメール騎手の重賞勝利は神戸新聞杯(G2)(優勝馬サートゥルナーリア)に続いて2019年10勝目。管理した藤沢和雄調教師にとっては通算117勝目の重賞タイトルで、JRAのG1勝利数を「29」とした。
なお、2002年創業のダーレー・ジャパン・ファームにとっては重賞21勝目。スプリンターズS(G1)は昨年のファインニードルに続いて2年連続の勝利となった。
競馬場で喜びを爆発させたのは、ダーレー・ジャパン・ファームのハリー・スウィーニィ代表だ。「今回は約10名のスタッフと北海道から応援に駆けつけましたが、とても嬉しいです。ゴールした瞬間はみんなで喜びを共有させました」
しかし、スタートからゴールまで安心してみていられたというわけではなかったようだ。
「スタートは上手く切れましたが、レースの中盤での位置取りは私たちが考えていたものよりも後方となってしまいました。中山競馬場は馬場状態がとても良く、先行馬が止まらないような状態でしたので、ヒヤリとしましたが、彼の末脚はそれを上まわるもので、多くのファンの方々に自身がトップクラスの競走馬であることを証明してくれました。この夏はサマースプリントチャンピオンにもなりましたが、G1競走に勝利することは彼の種牡馬としての今後を見据えた上で、大変重要なことでした」と喜んでいる。
牧場でのタワーオブロンドンについては「2歳夏にデビューしたときからC.ルメール騎手が短距離馬として高く評価してくれていた馬です。ただ、完全なスプリンターとして育ててしまうとレースの選択肢が狭くなります」とこれまでの経緯を話し「今回、1200m戦で勝利しましたが、1400mまでは問題ないと考えていますし、実際、彼は1600mの重賞競走にも勝っています」
気になるのは今後だが、既報のとおりに来年度も現役を続行させる。ハリー代表は「スプリンターズS(G1)を優勝したことで、米国のブリーダーズカップターフスプリント(G1)の優先出走権を得られましたが、今年、サンタアニタ競馬場で行われるこのレースは5ハロン競走です。タワーオブロンドンにとってはベストの距離ではないので、遠征を見送り、年内は休養させることにしました」。
そして「来年は、高松宮記念(G1)またはドバイのアルクオーツスプリント(G1)を視野に入れています。両レースとも3月末の開催ということで時期が重なってしまうので、どちらか1つのレースにしか出走できないのが残念ですが、彼の走り・コンディションによっては、ロイヤルアスコット開催のダイヤモンドジュビリーS(G1)またはニューマーケットで開催されるジュライカップ(G1)なども検討していきたいと思います」とタワーオブロンドンの世界進出を目指している。