重賞ウィナーレポート

2019年09月28日 シリウスS G3

2019年09月28日 阪神競馬場 晴 良 ダ 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ロードゴラッソ

プロフィール

生年月日
2015年05月16日 04歳
性別/毛色
牡/青毛
戦績
国内:14戦5勝
総収得賞金
184,773,000円
ハーツクライ
母 (母父)
サッカーマム(USA)  by  Kingmambo(USA)
馬主
(株) ロードホースクラブ
生産者
ケイアイファーム (三石)
調教師
藤岡 健一
騎手
藤岡 佑介

 クラシック(Jpn1)、チャンピオンズカップ(G1)、東京大賞典(G1)と続く秋一連のダートチャンピオンシップを目指す馬たちによるシリウスS(G3)が9月28日、阪神競馬場ダート2000mコースを舞台に行われた。

 勝ったのは新ひだか町ケイアイファーム生産ロードゴラッソ。3度目の重賞挑戦(ダートグレード含む)で初の重賞勝利。通算成績を14戦5勝とした。騎乗した藤岡佑介騎手にとっては今年の函館2歳S(G3)(優勝馬ビアンフェ)に続く重賞勝利で通算34勝目。藤岡健一調教師にとっては2018年のダービー卿チャレンジトロフィー(G3)(優勝馬ヒーズインラブ)に続き通算13勝目。生産牧場ケイアイファームにとっては8月のキーンランドカップ(G3)(優勝馬ダノンスマッシュ)に続いて今年5勝目、通算26勝目の重賞勝利となった。

 ケイアイファームの中村智幸ゼネラルマネージャーは「前走(マーキュリーカップ(Jpn3))は大外枠からのスタートでかわいそうな面がありましたが、内容的には悪い競馬ではなかったと思っています。兄姉同様に気の強い馬で、今回の競馬のように早めに脚を使いながらも最後まで頑張れるのが、この馬の持ち味。今回は、藤岡騎手が、この馬の良いところを十分に活かしてくれたと思います」と笑顔でレースを振り返った。

 そんなロードゴラッソは生まれたとき、生まれる前から期待の大きな馬だったという。「(京阪杯(G2)2着、北九州記念(G3)2着、フィリーズレビュー(Jpn2)3着)レディルージュや(秋華賞(G1)3着、フラワーカップ(G3)3着)リラコサージュ、(JRA4勝)ロードフォワードの半弟ですから、血統的にも期待の大きな馬で、実際、当歳の頃からバランスの良い馬でした」と牧場時代の話をしてくれた。

 キーンランド社のオールエイジセールで買い求めたという米国産の母サッカーマムの産駒は、比較的コンパクトな産駒が多いそうだが、この馬も例も漏れずに目立つような大柄な馬ではなかったという。それでも「牡馬らしく、放牧地などではキビキビした動きで元気一杯に走り回っていましし、育成に入ってからは本当に順調で、こうして大きなレースに勝ってくれたのは嬉しいのですが、お話できるエピソードらしいエピソードのない馬です」と笑った。

 ただ「ロードサラブレッドクラブの募集パンフレットにはダート競馬への適性も示唆されていますが、実際に調教をスタートさせてみると芝向きのフットワークで、この馬に携わる多くの人たちが芝向きだと判断していました。改めてサラブレッドの難しさを思い知らされると同時に、今後の選択肢という意味では大きな賞金加算だったと思います」と話し、「これまで、サッカーマムの仔は(重賞競走に)勝てそうでいて、あと1歩届かないケースが多かったので、今回の勝利は嬉しいです。まだ上を目指せる馬だと思いますので、とにかく無事に。さらに上を目指して欲しいと思っています」とエールを送っている。